ビールが美味い!


名古屋戦生観戦出来なかったので、個人的今期初勝利です。

この美味い酒を飲めるまで本当に長かった。


今日は新潟戦と同じく、4-4-2のトリプルボランチを採用。

前日体調不良を起こしたらしい和田に替えて右SBに入った

のはなんと富澤。どうなることかと注目されたが、それは悪い

部分で目立つことになる。


SBのポジショニングがわからなかったのか、どうにも安定

しない富澤の位置をマリノス側は見逃さず突いてきた。

何度もこちらの右サイドを割られ、劣勢を強いられる。

ゲーム内容としては、完全にマリノスペース。しかし、その中

でも最後のところで踏ん張り、失点を免れるヴェルディ。

そんな流れが続き、こりゃ失点しないでこのままいけたら、

マリノスは嫌な気分だろうなと思っていた前半39分、なんでも

ないところから左サイドを攻略。中にフッキしかいない状況で

出した低めのクロスを、マリノスの田中祐介が、まさかの

クリアミス。思わぬ大チャンスをあっさりモノにし、大劣勢の

ヴェルディが先制点を挙げる。

ちなみにこの田中、今日発売のエルゴラでのインタビューで、

「(東京V)は見た感じフッキ一人でやっている」という言わな

くてもいいコメントを寄せていたので、こりゃコイツ絡みで

何か起こるなと思っていたのだけど、正にそのまま自滅気味

の大チョンボを起こしてくれた。

今日はツキがある、ということを確信に変えた出来事だった。


そして後半、前半の悪いゲーム内容から、本来ならシステム

なり選手構成なりをいじったほうが良さそうな気がしていたが、

前半を棚ぼたとはいえリードで終えたことで変更はないだろう

というのはわかっていた。ということでなんとか20分までは

しのいでもらって、後半飯尾や河野を入れて勝負だ!という

気持ちで応援していた。しかしそのリードもあっさりとロニーに

スーパーミドルを決められることでフイに。


どうなることかと思ったけれど、これで選手達は動じず、冷静

に試合を進める。そして後半6分、相手陣内での競り合いの

こぼれ玉を拾ったディエゴが突進。ハーフカウンターでフッキ

と冷静にワンツーを決めてマリノスDFを切り裂き、あっさりと

2-1に。このワンツーは綺麗だった。

その後も急に攻勢に出たヴェルディは後半15分にも、左サイ

ド高い位置でレアンドロがキープし、ヒールで落としたところを

服部がクロス→ファーにフリーでいた福西が中に切れ込んで

きてドンピシャヘッドで3-1へ。

イケイケのヴェルディはフッキの負傷中数的不利の場面でも

細かい繋ぎから決定機を迎え、大野のパスからディエゴが

ゴールを割るも惜しくもオフサイド。

このあたりまでの雰囲気は最高だった。


その後、コーナーキックを強引にねじ込められ3-2とされるも、

なんとかその後の猛攻を凌ぎきり、クラシコに勝利。

試合後の選手達は本当に嬉しそうだった。



さて、今日の試合内容としては、正直マリノスの方に分があっ

た。その理由をヴェルディ側から考えても、幾つか挙げられる

と思う。


・ひとつは、富澤の右SBの位置取りが曖昧で、そこを狙われた

 こと。

マリノスが巧かったのは前半その右サイドを徹底的に突いて

おいて、後半土屋と福西がケアに心を配るようになると一度

右サイドを狙って、引きつけた所で逆サイドの田中隼磨に

サイドチェンジすることで両サイドをワイドに何度も使っていた。

ヴェルディとしては富澤の部分を気にする土屋や福西が自分

のポジションを空けてまでケアに行くので、そこを使われると

決定機に繋がってしまっていた。

僕としては土屋と富澤の位置を替えれば問題ないハズと

思っていたけれど、やはり那須+土屋という両センターを

いじるほど、今のヴェルディに思い切ったことは出来ないか

というのもまた頷ける話だった。


・ふたつめは、ヴェルディが攻撃の形を作れず、前線でキープ

 もなかなか出来なかったため、守備に負担がかかったこと。

特に前半は前線のフッキとレアンドロが孤立する場面が目立ち、

その上ディエゴも下がってきてしまうのでなかなかボールを前

に運べなかった。

ではなぜ後半になってチャンスが増えたのか。

それは後半早々の失点直後あたりから表れ始めた。

ディエゴが前線に張り、3トップのような状況になった。そこで

今まで孤立していたフッキの近くに頼れる相棒が来たことで、

フッキの選択肢と、マークの分散が成された。それでフッキ

が動きやすくなったことが大きい。



名古屋戦で奏功した4-4-2のトリプルボランチから、これ

までずっと同じフォーメーションを採用しているけれど、正直

試合内容は名古屋戦以外は余り良くない。何故か。

名古屋戦での2トップ、飯尾とレアンドロは両サイドに開き、

ディエゴがセンターを突くという形になっていたことが、良い

攻撃を生んでいたと思う。

新潟戦は見ていないから想像なのだけれど、横浜FM戦と

フッキ&レアンドロのコンビでは、フッキが中央で縦を狙い、

レアンドロは開き気味に待つという形が、どこにもフリーを

生まない構成になってしまったことと、中央でフッキを孤立

させる結果になってしまった。ここら辺は早急に改良が

必要な部分だと思う。

現時点では、独力打開もスペースへの動きも出来ない

レアンドロが相棒というのは、前線を停滞させるだけのような

気がしてならない。しかし、それでも今日の後半見せた

ディエゴを上げ気味にして3トップのようにしてからは見違え

てチャンスを作り出しただけに、やり方次第でこのフォーメー

ションでも十分攻撃をすることは可能のようだ。

早くコンビネーションや攻撃方法を確立してもらいたい。

カギは「中盤の選手の前への気持ち」にあると僕は思う。

そして今日の試合にその答えも隠されている気がする。



最後に、今日の試合でゴールを決めた福西や、試合後の

那須やフッキが、ヴェルディのエムブレムを掴んでアピール

してくれた。それが凄く嬉しかった。

これで名実共にヴェルディの選手になったのかな、と感じた。

特に那須は満面の笑顔でエムブレムが引きちぎれるくらいに

何度も掴んで見せてくれた。このクラシコまで、何度もインタ

ビューで「特別な気持ち」を主張し、盛り上げてくれた那須。

とにかく那須は、「自分はヴェルディの一員である」ということ

を主張し続けていた。そしてこのパフォーマンス。

今までマリノスから来た選手というイメージをどうしても抱い

てしまっていた那須は、自分から僕らサポにアピールしてくれ

たことが凄く嬉しかった。本当にいい選手を獲ったと思う。

これからもよろしく。