小雨の中スリッピーなグラウンドで行われたガンバ戦は、結局

1-2の敗戦。特に後半は押し込まれて防戦一方になった。


今日は流れるようなパスワークが観られなかった。

磐田戦のようにスリッピーで酷い足場だったため?ノンノン。

ガンバの方が圧倒的に上手かったから?ノンノン。


今日攻撃がうまくいかず、押し込まれたのは今日の作戦

だったのであろう、最初からラインが引き気味で、プレスポイ

ントが低かったのが大きいと思う。最初からディフェンスを

引き気味に設定し、ゴール前を密集させてスペースを消す

という対ガンバ用の戦術だったんだろうけど、それがヴェル

ディから攻撃の推進力を奪ってしまった。


DFラインを引き気味に設定したことで、気持ちも引き気味

になってしまったのだろう。それでも前へ出て行ける選手と、

一度落ち着こうという選手の意識がバラバラになってしまい、

速攻でも前に出て行く人数が足りない症状が多々見られた。

今日の敗因は、中盤をコンパクトにしてラインを高く上げ、

激しいプレスからボールを奪って早く攻めるという自分たちの

サッカーを捨ててしまったことが一番大きいだろう。

そのため前半からこぼれ玉はほぼガンバが拾っていた。

その時点で上手くいっていないのは明らかだった。


後半途中から前線の運動量が落ち、それが顕著になって

くると一方的に押し込まれはじめた。時折福西の単独ボール

奪取からカウンターの機会も作るが、前線の動き方もバラバ

ラなため結局チグハグな攻撃に終始するばかり。

これは選手個人の足元の技術云々よりは、選手の戦い方

の意思統一が出来ていなかったことによるものだと思う。


今日はガンバも今年で一番いい守備を見せてきたものの、

つけいるスキは全然見せていただけに本当にもったいなか

った。そこそこ機能していた広山を下げて飯尾を投入した

ときから、飯尾の速さが相当効いていただけに、今日あまり

機能していなかったレアンドロにかえて運動量豊富な平を

投入してほしかった。特に15分過ぎあたりから相当グダグダ

になりはじめていただけに、フレッシュな選手が欲しいところ

だった。


結局誰も入れないまま、更に下がるDFライン。いいように

使われ出したスペースを突かれ、後手後手のまま2点目を

与えてしまった。この時点でもうヴェルディに勝利の二文字

は消えてしまったと思う。しかし相手は格上。なんとしてでも

同点に持って行き、せめて自信を深めたいところだった。

しかし哲さん動かず。途中で平を用意はしたものの、結局

コートを脱がせただけ。サポに平のアウェーユニ姿を披露

しただけで終わった。



ハッキリ言ってもったいない試合。

強気に平を投入していれば、前線が活性化されて少しは

推進力も出てきただろうし、あの失点の仕方はなかった。

あれは決めたルーカスを誉めるべきだとも思うが、そもそも

DFラインが低すぎてバイタルが空いていたことでした失点。

戦い方に問題があったとしか思えない。


今日の敗因は自分たちのサッカーを信じれず、相手にあわ

せてラインを下げてしまった後ろ向きな戦術と、選手交代を

ためらった後ろ向きな采配にあったと僕は思う。

もちろん、それは結果論に聞こえるかもしれない。

監督としては良かれと思ってやったことなのだろう。

でも形を崩して、動かないで負けたのだからそこは反省して

もらいたい。自分たちのサッカーでベストを尽くして負けたの

とはわけが違う。相手にあわせて負けていたら、そのうち

自分たちのサッカーも見失う。


次はラインを高く、選手もベンチも積極的に動く試合を見せて

欲しい。自分たちの力を信じて欲しい。


今日は負けるべくして負けた試合。