http://www.nikkansports.com/soccer/p-sc-tp0-20070616-213657.html

                                日刊スポーツより


ジェフ千葉のストヤノフが監督批判。

まだ日刊で見かけただけの記事なのでどこまでが真相なのかはわから

ないが、これだけハッキリとしたコメントとして残しているということは、

批判したことは本当なのだろう。しかも移籍示唆までしているあたりが

おだやかじゃない。


僕は友達にジェフサポが何人かいて、たまに試合を観にお邪魔すること

もあるので、他チームよりはジェフの試合を多めに見ているのだけど、

最近のジェフの勝てなさぶりには本当に考えさせられた。

率直な感想としては、

「これだけいいサッカーをしていても勝てないチームは勝てないのか」

というところ。このことでより、メンタルというものは本当に結果に直結

していくものなのだなと改めて認識させられた。


さてストヤノフの話題のほうに戻るが、正直これは由々しき事態だろう。

ジェフにとってのストヤノフというのは、本当に攻守の要であり、阿部・

坂本の抜けた今期、精神的支柱としても大きな役割を担っている存在

である。ジェフの低迷はストヤノフの故障による長期離脱も大きな要因

であったし、正直ストヤノフの離脱がなければ、ここまで連敗することも

なかっただろう。その選手が復帰早々に監督批判をしたのである。


ジェフサポの友人達は、声をそろえて「アマル解任」でまとまっている。

聞けば、古参サポには解任派が多いらしい。長年J2落ち危機にさらさ

れてきた経験から、負のスパイラルに陥った時の怖さを知っているから

だろう。ここのところの連敗で、徐々にその解任派が多くなってきている

であろうことは想像に難くない。


個人的な見立てでは、落ちるチームという内容ではないと思っているが、

このまま何もしないでも残れるのか、といったら分が悪いかもしれない、

というのが正直なところ。なにかしらチームからの積極的なアクションが

なければズルズルいってしまう可能性は大いにある。


負のスパイラルを脱するには、なにかの「きっかけ」がないといけない。

ヴェルディが7連敗を脱するために「ラモス解任」を天秤にかけて発奮

させたように、ジェフもなんらかのアクションを起こさなければいけない

のではないかとは僕も思う。そのアクションを起こすことで、選手たちの

気持ちを別の場所に向けてやること、それにより今まで重荷になって

いた負の思考を少しでも軽減させてあげることができる。

所謂ショック療法というやつである。


そのショック療法、最も効きやすい劇薬は「監督交代」であるのだが、

これが劇薬中の劇薬。これまでのチームを根底からリセットさせること

が多いため、いい面も悪い面も全てリセットされてしまうことが多い。

これはチーム状態も回っていない、お手上げ状態ならばそれほどリスク

のないギャンブルになるのだが、ジェフはチーム自体はいい動きをして

いるので、他チームのそれよりもギャンブル性は高いと思う。

それだけにややこしい。


個人的にはジェフは早急な補強というアクションによって戦力を増強し、

それによって多少の「勝ち」という結果が出さえすれば、すぐにでも

復活できる要素はあるのではないかと思っていたのだが、ここにきての

ストヤノフの監督批判・移籍示唆によって少しわからなくなってきた。

しかも「アマルか自分か、どちらかをとってくれ」と言わんばかりのこの

要求が本当であれば、これはチームとしてはアマル解任しか残されて

いないであろう。それくらい千葉の戦力としては流出しづらい選手の

はずだ。他の選手の気持ちを考えても。


千葉は中断期間に入るあと数試合で結果がでなければ、ほぼ間違い

なく監督解任になると思われたが、これによってもっと複雑化してきた。

で、これによってチーム内でも色々なことを思う選手もいるだろう。

千葉の今後は目が離せないが、このチーム内動揺が作用して、上手い

こと勝ちに繋がる可能性もある。これもチーム内アクションのうちの一つ

であるからだ。


これがストヤノフの老獪な知恵による計算、「ブラフ」であるならば本当に

凄いと思うが、さすがにそれは考えすぎか…。