札幌の連勝がついに止まった。
で、それがイエローカード8枚、退場二人が出てしまったことが敗因の
大きな要因になっていたことは言うまでもないが、その判定について
だいぶ騒がれているので見てみた。
感想としては、
「こんなくらいのことでそこまで大騒ぎしているのか」
というところ。このくらいの厳しい判定は、今期だけでも何度もあったし、
それによって確実に泣かされてきたことは言うまでも無い。
裏を返せば、札幌は今年にはいってここまでこういう判定がなかった
ということ。このあたりを見てもどれだけ札幌に勢いがあったかが解る。
大体怒りにまかせて記者会見でコメントも質問もなし、なんて三浦監督
もどうなんだろう。まぁ、それくらい悔しかったということなのだろうし、
また裏を返せば、今まで全てが上手く回っていて、他に足を引っ張られ
るということを久々に経験したものだからそこに我慢がならないの
だろう。何度も言うが、それだけ札幌のチーム状態が良すぎたことを
如実に物語っていると思う。本当に恐ろしいことだ。
ただ、この試合の負け方は非常に良くない。
それは下位の愛媛に負けたという結果に対してでもなく、退場者二人
を筆頭に、累積警告によって次節出場停止が大幅に重なったから
でもない。
前半早々の決定的チャンスで、何度もバーに嫌われたり、枠にさえ
飛ばせば入ったであろうシュートを外し、その後西澤の誤審(とあえて
言っておこう)退場があり、そのFKを直接決められ、後半また退場者
を出し、まずいディフェンスラインでのパス回しをカットされ、そのまま
ゴールを奪われ、その後相当な攻勢を仕掛けるも何度もあった決定
機を決めきれずの敗戦
というこの負け方の流れにある。
完全に負けが続いているチームの負け方。流れをつかめていない、
自ら流れを引き離している負け方。恐らく一点でも途中で札幌が得点
していたらこのゲーム勝っていたのだろう。そうすればこういった辛い
ジャッジについても、「逆境を跳ね返すだけの自力がある」という自信
に繋がり、いい方向にまわっていたハズだ。
それが真逆の展開での敗戦。
これは次節次第で一気に札幌の流れ、運気、勢いが落ちる可能性が
ある。次節で連敗となれば、今まで決まっていたイージーなシュート
も若干入りづらくなり、今までなぜかこぼれてきていたボールも若干
こぼれてこなくなり、ことごとくディフェンスに当たっていた相手の
シュートも抜けやすくなり、といったことが起こってくるハズ。
正直現状ヴェルディがJ1昇格を果たすためには、むしろ札幌には
一人走りつづけてもらうほうがいいのかもしれないが、まぁまだシーズ
ンの半分も消化していない状況。チーム力のもともと高くない札幌の
ことだから、急激に落ちてくる可能性も考えられなくも無い。
まぁ、今後の周りがどうかより、まずはヴェルディが勝ち点を伸ばさ
ないことには意味がないわけで、次節札幌には負けてもらって、
悪い流れできてくれれば、次節ヴェルディの札幌戦はこちらが大分
やりやすい状況になると思う。それをまずは期待したい。
まぁ、次節また札幌が勝つようなら、何事もなかったかのように運も
今までのように味方をし、連勝を重ねていくことになるのだろう。
全ては次節の結果が非常に影響してくるのではないかと思う。
あれだけいいサッカーをしている仙台ですら、勝ち点を上手く伸ばせず
団子の中に入っている。第1クール絶好調だった福岡も第2クール
ではこれほど落ちてきてしまっている。ヴェルディもありえない7連敗を
喫したし、力のある京都やセレッソも上手く勝ちきれていない。
今年のJ2は本当にどこが残るのかまだまだわからない。
やはり昨年の横浜FCや今年これまでの札幌のように、実力でもたま
たまでも勝利を続け、流れを掴んだところが上位に出てくるのだろう。
まぁ、愛媛に同じように決めきれず敗戦し、草津にも以下同文の状態
で引き分けたヴェルディが、どれだけその流れを手繰り寄せることが
できるのかというと、まだ先のことになる気もするが、まずはやはり
4連勝の壁を早いうちに越えてもらうこと、これを成さない限りは今期
のJ1昇格はないのかもしれない。