前節、ラモス就任後初の4連勝をまたしても飾れなかったヴェルディ。
しかしそれ以上に、7連敗から立ち直った後初の敗戦ということで、そちら
の尾を引いてしまわないかということの方が心配される。
これでまた連敗という結果になってしまうことだけは、どうしても避けたい。
問題なのは、前節の負け方。
正直ドローであればさほど問題にならない試合だった。
試合自体は押していて、決定的チャンスも何度も作った。それでこちらの
得点が入らずにドローというのであれば、「よくある残念な試合」ということ
で片付けられたと思う。これが負けてしまうということが、メンタルに悪影響
を与え得る材料になりかねない。
「自分たちはついていない」「なんでうまくいかないんだ?」
プレー中こう思い始めたら、また負のスパイラルに陥っていく可能性が
高い。今節がその入り口になりかねない試合である。
ベガルタ仙台は、現状今年のJ2の中では最も完成度の高いサッカーを
しているチームだ。攻撃をウリにできるチーム。ただ守ってカウンターを
していれば、能力差で勝てるという打算的なサッカーをしているチーム
ではない。
ここまでヴェルディは、連敗から立ち直るためにその打算的なサッカー
に対抗するため、3-5-2という布陣で成果を挙げてきた。
愛媛戦も本来なら勝っていた試合。3-5-2の狙いとしては十分で
あると言えよう。それではこの3-5-2が、攻撃的なベガルタに通用
するのか、その点も注目すべき部分であると思う。
選手を見てみると、ヴェルディはついにゼ・ルイスが復帰するらしい。
これは非常に嬉しい情報。僕はヴェルディの中心はゼ・ルイスだと思っ
ているので、彼がもどって来る事で生まれる効果に期待したい。
ただ、現在守備的な菅原を入れることでいい効果が出ているので、そこ
をどうするのかという部分に一抹の不安を抱えていることも確か。
安全に行くなら、菅原とゼ・ルイスのダブルボランチで行くべきだろうが、
ラモス監督がどういう考えなのかが明日のスタメンでわかりそうだ。
対するベガルタ側は、今期不動の守護神、シュナイダー潤之助が練習
中の骨折で長期離脱が決定し、今節からは元ヴェルディの小針が
スタメンで出てくるようだ。正直これは嫌な予感がする。
今期やっと巡ってきたチャンスだし、古巣相手というのは嫌がおうにも
燃えるもの。このモチベーションが空回りしてくれることを祈るしかない。
それとDFの田之上も出場停止らしい。このDF陣の入れ替わりが、ヴェ
ルディにとっていい方向に働いてくれるといいのだが。
とにかく、この試合なんとしてでも負けは許されない。
正直メンタル面のことを考えると、最悪ドローでもいいと思っている。
もちろん勝ち点差のことを考えると、これ以上離されないために是が非
でも勝っておかねばならない試合だが、もし硬直した試合になって、無理
に勝ちに出て負けるということだけはなんとしてでも避けたい。
ここでの連敗は命取りになりかねないからだ。
あとはまた味スタということで、芝問題に手を焼かなければいいが…と
いう不安もある。フッキはポイント式は履きたがらないらしいので、また
滑りまくるなんてことがなければいいのだが。
とにかく明日は重要な試合。
「ヴェルディの日」をヴェルディ反撃開始の日にしたいところだ。