なぜ、僕は投資家の道を歩んでいるのだろう
僕がロバート・キヨサキの本を読んだのは、そんなに昔のことではありません。
10年くらい前だと思います。
30年ほど前になるかしら。
学校の見知らぬ後輩からの電話。
卒論向けのデータ採りアンケート。
質問は
『バブル崩壊によって、余剰となった資金は投資に流れると思うか?』
でした。
この質問に対する僕の回答は、ずっと以前に記事にした記憶があります。
今思えば、あの頃から、投資に対する基本的な考え方は、変わっていない気がします。
ロバート・キヨサキを読んだとき、たくさんの点で、共鳴しました。
それまで、僕がやってきたこととオーバーラップすることが、わかりやすく説明されていたから。
そして、それでも、ちゃんと理解できなかった部分がありました。
9年前は『相手の発する言葉で、この人のクワドラントが、わかる』という話を信じられなかったし…
(笑)
2年前まで、ビジネスオーナーと投資家の違いを明確に説明できる僕ではなかったから。
4年前、ビジネスオーナーとして成功している人から言われた言葉があります。
『私の前職は、会社の雇われ取締役。所詮、中間管理職だったから。あなたは、社長さんなんだよね〜』
って。
めっちゃ違和感が、ありました。
子どもの頃から、
『社長にだけはなりたくない』
と思っていたから…
大変でしょ?
『社長さん』って。
子ども心にも、
『なるのならば、ビジネスオーナーだ』
って思っていました。
だから、わからなかったんです。
ビジネスオーナーと投資家の違い。
5年3ヶ月のサラリーマン生活。
独立して22年間の『社長さん』生活。
今は、ビジネスオーナーをちょっとと投資家生活。
どうやら…という感じて、明確に区別できるようになったのは、ホント、この2年くらい。
先日、質問されたので、クワドラントの違いを僕なりに、まとめてみました。
備忘録として書き留めておくことにしました。
Employee
↓
いつ、どこで、誰とともに働き、いくらの報酬を受け取るのかを自分で決められない現状を、当然のこととして受け入れ、または、やむなきこととして自身を納得させている人。
会社の提供している福利厚生や経済的な保証に関心が強いが、収入、所得、キャッシュフローの違いを明確には区別しないまま生活している。
年収、待遇、労働環境、休みの日などの言葉を使う。
つきまとい、克服しなければならない恐怖は、漠然とした、そして、とどまることのない今以降への不安感。
会社の倒産から解雇まで、本当は、一番不安定なポジションにいるが、そのことに気づかないでいることも多い。
働けば、賃金はもらえることが当然であると信じて疑わないが、老後の生活への不安は、薄々感じている。
Self employee
↓
自分の能力に自信を持ち、自らの手で開拓をしていくことに強い誇りを持つ人。
他人と時間給を比べて、自らの時間給の高さに優越感を感じたりする。
高い表彰台で、公衆の面前で、表彰を受けることに強い喜びを感じる。
1番であることには、こだわる。
自分の組織の中では、ポジションも技術もトップ。
経済的に豊かになれば、なるほどに、時間的な自由を失いがちだが、高いステージに立ち続けて、人からの賞賛を受け続けていられる派手な立場にいられれば、精神を病みにくい。
よく、『忙しくて、ありがたい』と言う。
本当は、少し、人に任せて、休めたら…とも思うが、信じて任せて失敗したとき、顧客からの信頼を取り戻すことが大変なので、どうしても任せきれず、自ら現場に戻ってしまう。
言葉が外圧的。
相手を負かすことを意味する言葉でも平然と疑いなく使ってしまう。
歳を重ねた結果、全てを失う人も多い。
つきまとい、克服しなければならない恐怖は負けること。
相手を負かしてでも自分が勝つことは、やむなきことと思う。
売買差益、コミッションという言葉を使う。
『売り抜けた』『いくら儲かった』という言葉を使う。
本当は、時間的な自由が欲しかったとしても、どうやら経済的自由を犠牲にしない限り、手にできないことを薄々感じているが、そこは見ないことにして目を背けている。
Business owner
↓
能力のある人の能力を活用することで成功するビジネスモデルを創造できる人。
『この人のためならば』と感じさせるなにかを持っている。
小さな元手で、大きく稼げる可能性を探り出す能力がある。
つきまとい、克服しなければならない恐怖は人材不足。
いつも、能力のある人を探している。
能力のある人を見いだし続けられるシステムまでを構築できたら、BとしてまるでSのようにステージに立ち続けて賞賛を得続けたい欲求の人と、Iとして、有名税を支払うことなく、ひっそりと大金持ちを楽しみたい人に分かれる。
Investor
↓
Bが創り出したプラットホームの先に確実なマーケットが見えたとき、Bの提供する商品を買ってみる人。
リバレッジや時間を味方にする時空認識に長け、マネーリテラシーが高い。
『ちょっと違和感があるんだよね』
という言葉を使う。
つきまとい、克服しなければならない恐怖は莫大な借金。
いつも、内部収益率と最悪の状況下での投資の出口をマネジメントできるかどうかに注目している。
インカムゲイン、パッシブインカムという言葉を使う。
有名税を支払う状況を居心地が悪いと感じ、肩書きを持つことも嫌う、選択の自由をこよなく愛する隠れた大金持ち。
事業を立ち上げるような才能はなく、むしろ凡庸で怠惰な自分を知るからこそ、この道を選んだのだろう、と薄々感じている。