16番目のプレイヤー
ラグビーの試合で、グラウンドに立つ際に、
心の底から、込み上げてくる責任感。
共に、あの苦しい練習をしてきた仲間が、
スタジアムで、見ている。。。
出場したかっただろうに。。。
それでも、
その思いを、胸に、しっかりと、しまい込み、
『FIFTEEN』に、声援を送る。
その彼らのために、戦う。
その熱い思いを受け止めたとき、
『FIFTEEN』は、
16番目のプレイヤーを、
グラウンドに、招き入れている。
16番目のプレイヤーは、
決して、テレビモニターには、映らない。。。
でもね。。。間違いなく、いるんだよ。
『FIFTEEN』の運動量が、
あたりの強さが。。。変わるから。。。
スタジアムで、見つめている、あのヒトミ。。。
あのヒトミに、誓って、走る。
『俺が出ていたほうが良かった』
そう、思われたら、悔しい。
いや、そんな、ちっぽけな話ではない。
あいつが、そう、思ったら、
あいつ自身が、一番、悔しいはずだ!!
チームを代表して、出場している限り、
あいつに、そんな思いをさせてたまるか!!
ただでさえ、出場できない悔しさを、
じっと、我慢して、応援してくれているのに。。。
こう、考えてみると。。。さ。。。
私たちは、恐ろしいほどの倍率の競争の中で、
勝ち残って、生まれてきたんだ。。。
一歩遅れて、
受精卵の周りに、まとわりつく精子だけでも、1億。
そいつらのためにも、
この世に生まれた僕たちは、
幸せになる責任を負っているような気がする。
タッチの差だったのだから。。。