「ねぇ、おとうさん、サンタクロースって」
娘が、小学校2年生のときに、
訊いて来た、質問。
そして、そのときの、私の回答。
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「ねぇ、おとうさん、」
「んん?」
「サンタクロースって、ほんとうにいるの?」
「いるよ。」
「ほんとう?」
「うん。でも、サンタさんはひとりじゃないんだ。」
「その子にとってね…。
サンタさんというのは、
その子のことをとっても大事に思っていて、
その子も、とっても大切に思っている人のことなんだよ。」
「今の玲子なら、おとうさんとおかあさんかな。」
「玲子のサンタさんは、玲子のことが大切だから、
玲子がいい子だとうれしいんだよ。」
「だから、やさしくて、人から大切にされる子が、
とっても大切にしている人の数だけ、
サンタクロースはいるんだと思うよ。」
「それに大切に思っているどうしだから、
いつも一緒にいたいと思っていて、
それがかなうなら、いつもできるだけ近くにいるもんなんだよ。」
「だから、空を飛ぶソリも、
暖かい赤い服もいらないサンタさんがいっぱいいるんだよ。」
「でもね、いろいろなことがあって、
大切な人の近くにいられない人もいるんだよ。
その人たちの、やさしくて、せつない気持ちが
空を飛ぶサンタクロースになったんだと思うよ。」
「おとうさんは『あっ、この人サンタさんだな!』
っていう人をいっぱい見たことあるよ。」
「でも、トナカイのひくソリで空を飛んでいるサンタクロースは
目をつむらないと見えないんだよ。」