゛今度の金曜日にWariに一緒に参加しない?いい経験になるよ。”

と、友達から電話が来たのが2日前。
そういえば、去年もそんな話をされたような・・・・、と思い出し、

とりあえず返事をする前にWariについて調べてみました。

 

Pandharpur WariまたはWariは、年に一度、17世紀のマハラシュトラ州で、ヒンドゥー教の詩人であり、聖人としても崇められた Tukaramの信者たちによって行われる、大規模な巡礼です。マハラシュトラ州各地から信者が集まり、最終目的地でるPandharpur まで約3週間、何箇所かで宿泊をしながらも、 歩き続けます。

(歩くのが困難な人達や高齢者、食事の分配の係りの人たちは車で移動)

 

今年は6月24日にDehuから始まり、7月11日にPandharpurに到着する予定で、プネには26日に到着し、27日にプネ市内から次の宿泊地のSaswadへ向かうタイミングで、巡礼に参加をする、というのが友達の計画。せっかくだったので、参加を決め、木曜日に会社に休暇申請をし、その日は9時過ぎには就寝。

(こういう宗教がらみのことで休む事は、急だろうがインドでは快く許可されます。)

 

当日朝4時に起き、近くに住むその友達の運転手が家まで迎えに来てくれ、私たちの場所から20Km弱離れた、プネでの出発地までは車で向かいました。

道中、まだ朝日が昇らない時間帯でしたが、沢山の信者がすでに歩き始めていました。

 

(大体が大きなグループで行動を共にしていました。疲れたらどこでも休憩。)


その数日間、プネ市内ではこの巡礼のために交通規制がされ、一車線は巡礼者たちのためにブロックされていました。普段交通量の多さのため、歩く事が全然楽しめないのがストレスだった私にとって、久しぶりに車を気にすることなく歩く事ができる至福の時でした。

巡礼者たちは外の食べ物を口にする事が禁じられていて、各団体ごとに調理担当の
人達が一緒に車で行動をしていました。ご飯時になると、道の端から美味しそうな香りが漂って来て、思わず足を止めてしましそうでした。

こんなに美味しそうな手作りの料理が用意されているのにも係らず、道中では、

巡礼者を目当てにした屋台(無償、有料ともに)が数多く並び、膨大な量のゴミを
放出していました・・・。インドに来て本当に残念にも批判を唱えてしまうのが、

このゴミ問題。こんなに信心深い人たちなのに、その信心と自然への崇拝は

結びつかないのか、”誰かが片付けるからいいだろう”の姿勢が顕著に現れています。
しかも、あくまでも”巡礼”なはずなのに、数百メートルごとにお菓子やチャイが配られ、
数時間の巡礼(最近は全て時間管理されているらしいです)で、こんなに食べ物が必要
なのか??と疑問に思ってしまいました。一緒に歩いていた友達も、
”こんなに甘やかして、本来の巡礼の意味が無い”と、厳しい意見。

 

 

でも、道中奏でられる音楽や歌を耳にし、人々が楽しそうに踊る姿を見ると、

インドならではの巡礼スタイルだなあ、と微笑ましくも思えました。

頭の上にバランスよく、荷物や鉢植えを載せて歩く女性達の姿には感銘を覚えました。

 

巡礼者たちの中で、トゥルシーの植木やニームの枝を掲げている光景に、友達曰く
”トゥルシーやニームには抗菌や殺菌作用があるから、大人数での長旅の中での当時からの疫病対策だったのだろう”とのこと。

 

朝の6時頃から歩き出し、プネの街を抜け、山を越え、その日の目的地の村Saswadに着いたのは5時間半後。
歩くの好きでタフな私と友達は、飲み食い無し、ノンストップで歩き遂げました。

このモンスーンでゲリラ豪雨がいつ来てもおかしくない中、雨に打たれる事を覚悟していましたが、本当にラッキーな事に天候に恵まれ、Saswadで私たちを待っていてくれた車に乗り込んだとたんに大雨になりました。
 

人生初の巡礼、若干足の痛みを感じるものの、なんとも言えない爽快感でした。