長年ケララに慣れ親しんできた私ですが、仕事の関係もあり、ここ数年はそれまで
無縁だったマハラシュートラ州のプネに滞在する事が多くなりました。


 

(野菜は葉物が南よりも豊富)

 

インドを南から北まで旅行した経験はあるものの、インド料理=お米とココナッツが
主体のケララ料理だった私にとって、プネでの生活で生まれて初めて「好きではない
インド料理」ができてしまいました・・・・。

プネ料理の特色として、家庭料理は美味しいのですが、ガラムマサラ、塩、チリが強く
(外食は特に)あと砂糖を良く使います。(飲み物にも食べ物にも)ほぼ自炊の私は生活
には困らないのですが、たまに外食したり、出先でお腹が空くと食べたいと思うものが
全く無く、いつも途方にくれるか胃を痛めます・・・。

 
(マハラシュートラのターリー。これだけでもヘビーなのにこのあとライスも来ます・・・)

 

インド南西部のマハラシュートラ州の内陸に位置するプネは、標高約600mのデカン高原
にあり、緑が多く、湿気が少なく、通年過ごしやすい気候と、ムンバイから車で4時間弱と
いう好条件の土地柄故、富裕層の避暑地として発達しました。(日本からの直行便はなく、
デリー、ムンバイ、チェンナイ等の大都市を経由になります。)
インド国内で8番目に人口を持ちながらも、緑の多い都市の1つとして知られ、国内で最も
治安が良いともいわれています。

そんな好条件ゆえから、海外からの留学生、ITや自動車企業が多く、国際色も豊かで、各国料理(決して美味しいとは言えませんが)、お酒も自由に
誰でも楽しめます。

(お酒は二十歳からですが)


 
(城跡や、ガンジーが滞在したパレスなど、古く貴重な建物が数多く残る、歴史的な街でもあります。)

 

伝統的で、少し閉鎖的とも言えるケララでは、あまり露出のない洋服もしくはインド服を
着て生活していましたが、ここプネでは、ショートパンツやスカート、ノースリーブで歩い
ていても全然問題がありません。

(それでも、外国人が居ないような村ではそこの文化を尊重する必要があります。)


ちょっと洋食が食べたいと思ったら、輸入食品を扱う大きいスーパーマーケットもあれば、
東京で言う麻布辺りのような場所もあるので、お洒落なカフェやレストラン、自称フレンチ
パティスリー、ナイトライフも楽しめます。そういうところで買い物や飲食をすると、東京と
ほぼ変わらない金額になります・・・。

 


(お昼休みから会社に戻るときに遭遇したヤギの群れ。突然囲まれて焦りました。)

 

高層マンションやショッピングモールがどんどん立ち並び、交通渋滞もひどい大都市
ですが、それでもやはりインドはインド。

道端で犬はもちろん、牛、馬、ヤギの群れ、豚(野生)に遭遇します。

マハラシュートラでは、愛犬家が多い事もあってか、特に野良犬保護の活動に力をいれているようです。

野良犬を見つけたら即保健所に通報するような日本では、まずありえないほど野良犬だらけです。インド人でも、野良犬は汚いだとか、病気を持っている、との理由で触るのを避ける人は多いですが、(通報はしません)動物好きな私は、気にせずいつも道端で野良犬と遊んでいます。

(責任は取れないので餌付けは一切なし)

 

インドに来て、犬がこんなに安らかに眠るのをはじめて見ました。

あまりにもくつろぎすぎ、人がまたごうが、車が真横を通ろうが全く動じずに眠り続け、
危機感なさすぎなところもありますが・・・・。


   
 

私の会社の横の空き地にはジプシーたちが住んでいて、毎日決まった時間に羊とヤギの
群れの散歩にでかけます。いくら緑が多いとはいえ街ですので、普通に車がびゅんびゅん
走る道路や狭い小道、どこでも気にせず散歩させてます。私の滞在している場所には牛より
も豚が多く、汚い川やゴミをあさる姿をみると心が痛みます・・・。


大人の豚が正面から向かってくると(無害です)、その迫力にちょっと尻込みしますが、小さな尻尾を振り回して、トコトコ歩く子豚の姿は、本当に愛らしいです。

 

  
 
(上:プネ郊外の友達の所有する、オーガニックファームの牛たち/
 街中でみかけた不思議な光景/ココナッツ売り)

(下:街中で果物を売る人たち)

 

そんな動物がいて、自然が近くにあって、近代的な生活の中にも色濃くインドを感じられるプネでの生活を、これからちょこちょこ綴っていこうと思います。