インドに初めて来たのは、かれこれ16年前。
自然療法と精神世界の事を探り続け、二十歳くらいの時に自然とマクロビ
オティック、そしてアユルヴェーダに行き着きました。
その前から、料理好きが高じて、ミラ・メータさんの料理本を愛読し、インド
料理作りも始めていたので、食、スピリチュアリティ、ヨガ、ハーブ、
マッサージ、ホームレメディ、私の興味があることすべてを含んでいるアユル
ヴェーダの理論に強く引かれ、そして感銘を受け、日本で手に入る、基本的な
理論が簡単にまとめてある本をバイブルとし、アユルヴェーダと日本の代表的
な自然療法の1つとも言えるマクロビオティッックに沿った生活を始めました。
 
何か興味があることは、根本的なことから知らないと気がすまない私。
それまでは、バックパッカーとしてインドを旅して帰って来た友達から、
どんなにインドが面白くも素晴らしいか、さんざん話を聞かされても全く興味が
無く、(むしろアンチ・ヒッピーで、インドへの偏見が強くかった)インドより
もネパールやラオスなど、もっと素朴でのんびりとしたアジア諸国を好んで旅
していましたが、一度「アユルヴェーダ」熱がついたところに、友達から借りた
青山圭吾さんの「アガスティアの葉」を読み、また強く影響を受け、ついに
「そうだ、インドに行こう!」となりました。
 
まだインド熱が上がる前の、アンチ・インド派だったころ、友人に連れられて、
その彼女の知り合いで急に霊感が働きだし、占い師を始めた、という人のところに
お試し占いを受けにいきました。
そのときは、本気でネパールに住みたかった私でしたが、その占い師さんには、
「インドが強く見えるね。しかも南の方で人生大きく変わりそうね。」と言われ、
インドなんて興味ないのに・・・」と、がっかりしたくらい。
 
それがその後、まさか本当に私の人生を大きく変え、そしてもはや切り放せない
私の一部になるとは、思ってもいませんでした。
 
思い立ったら即行動!が私の強みでもダメなところでもあります。
なにも考えないで行動するタイプなので、初インドも行き当たりばったりでした。
とりあえず、「アユルヴェーダといえばケララ」、という検索結果から、東京から
トリヴァンドラムまでの3か月間のオープンチケットを買い、前に旅先のネパールで
友達になった男の子から、
ケララのバルカラはええよー。」(関西人でした)
とうアバウトな情報を便りに、他にたいして下調べもせずにバルカラへ向かいました。
 
 
 
アユルヴェーダの存在が、日本では全然知られていなかったその頃、南インド
にいく旅行者もあまりいませんでした。(今でも北に比べるととても少ない)
西洋人の旅行者が多く好んで長期滞在するバルカラ、私も着いてすぐにそこの
エネルギーの通りのよさと、景色が圧巻のクリフ、豊かな自然に心が奪われ
ました。

それにしても、いざ「アユルベーダについて勉強したい!」と意気込んで来た
ものの、現地の大学に通って、サンスクリット語から植物学等含むインドの数
千年も続く伝統医学の教典を数ヵ月で学べるとは思っていなかった上、
(そこまでの根気も無し)今でこそケララは観光客をターゲットにしたアユル
ベーダを売り物にしたニセスクールに溢れていますが、当時は外国人が簡単に
レッスンを受けられるようなところはなかったため、どうにかせめて基本的な
マッサージでも習おうと、勘で選んだアユルべディック・クリニックの扉を叩き、
無理矢理頼んでとりあえず一ヶ月、全身マッサージを習うことにしました。
 
(その2に続く)