オンノジという漫画をご存知でしょうか?
~ある日、突然、世界から人がいなくなった。人っ子ひとり、猫の子1匹いなくなった街を、ただ1人残された女の子・ミヤコが流離う。誰もいない町で、笑ったり怒ったり驚いたり赤面したりするミヤコは、やがて街に自分以外の“何か”がいることに気付く。人間なのか、それ以外の何かなのか、何も分からない“それ”を、ミヤコはオンノジと呼ぶことにした。~
ウィキペディア より
2014年版『このマンガがすごい!』オトコ編で9位を獲得したとのこと。
町田さんがこの漫画を読んだ時に自分を思い出したと言うのです。
「岸本という人間は、誰もいない世界でいきてきたのかもしれない・・・」と。
なんでやねん、とツッコミを入れたいが、町田さんがそう言うのだからそうなんでしょうか。
でもって、この漫画知らなかったので、読んでみました。
これが、まぁ面白い。
4コマ漫画なので読みやすいし、全一巻。
お勧めいたします。
とてもお勧めいたします。
1人の世界で生きている女の子なので、基本切ないんですよ。
でも、これって子供の頃一度は想像したことありませんか。
夜寝るとき、目をつぶって起きたら死んでいたらどうしよう?とか、目が覚めたら世界に自分ひとりだけになっていたらどうしよう?とか。
そう考えると怖くなって、なんだかソワソワして寝付けなくなることも。
他にも、自分が死んでしまうと世界は止まってしまうんじゃないか?とか、そーゆー想像というか妄想って子供の頃にしたことがないですか?
でも実際、人ってこんな感じで世界に1人になってしまうとどうなるんでしょうね?
子供ころは容易に想像できたんでしょうけど、それもかなりファンタジーな世界観で、今となっちゃあ凄いリアルなこといろいろ考えちゃいますよね。
そんなことを考えつつも読んでいたら、ちょいと昔のことを思い出しまして。
そんな想像、妄想をしていた頃の話。
確か中二。
絵に描いたような中二病の頃に、絵を描いた訳です。
美術の時間に、おそらく「理想の部屋」みたいなテーマで、遠近法を使った絵の描き方勉強。
で、立方体の部屋の中に、家具とか配置して、インテリア的なことを自分の思い通りに描く訳です。
ある者はサッカーが好きだから、サッカー選手のポスターとか壁に貼ったり、サッカーグッズを部屋に置いてみたり。
ある者は、部屋中ピンクにしてラブリーな感じにしてみたり。
ある者は、漫画が好きだから、世界中の漫画が読める本棚ががあったり。
ある者は、のび太くんの部屋を再現してみたり。
ある者は、壁も床も天井も真っ黒に塗って、星とか惑星とか描いて宇宙みたいにしてみたり。
これはこれで中二病か。
でもって自分はと言いますと、何故そんなものを描いたのか今となっちゃあさっぱりわかりませんが、部屋の奥の壁をぶち抜いてですね、そこに延々と続く道を描いたわけです。
ざっくり描くとこんな感じ。
で、椅子だかベンチだかを一つ置いただけのような気がします。
設定はそれこそ誰もいない世界に、延々と続く一本の道があって、その道の途中にある何もない部屋という訳です。
これのどこが理想やねん、と自分でも思いますが、そのときには何故か描いちゃったんですよね。
何故そんなものを描いたのかは当時の自分に聞いてください。
オンノジを読んだ時、なんとも言えない懐かしさのようなものを感じたんですよね。
それがどこから来る懐かしさなのか。
子供頃の妄想した世界を思い出したのか。
はたまた中二病全盛期の頃に描いた絵を思い出したのか。
それはなんだったんでしょうか。
何にせよオンノジ、おすすめの漫画です。

