マニラの夜明けVOL351


● はじめに、

昨夜はひさしぶりにJackie Chenの新作映画をGreenbeltへ
観に行った。

結構印象に残る映画だったが、ここには書かない。
夜の11時から始まり、1時15分に終わった。
今朝はそのせいか体がなんとなくだるい。

今日は昼食をヘビー目にとったので、腹ごなしのためにつらつらと書こうと思う。

GYMの帰りにGYMの帰りにいつものように日本食を食べてぶらぶらと
おもちゃ屋さんのなかを除いたり、 Cafeでカプチーノを飲んで新聞を
読みつくして、Healthy Optionでサプリメントなどを買い、
本屋で雑誌を購入した。

ハイストリートに行くとIndependent dayのお休みで横の広場で
チャリティーコンサートをやっていてものすごい人があふれでていた。

11時になってコンサートが終わったが、まだまだ人はたくさんでていて、

リラックスできた夜だった。


● 情報売買、そしてPaypal


最近昔の学校の友達でハワイに住んでいる日系人で市役所に勤めているやつと
メールを交換している。

もう5,6年前になるが、彼を訪ねてハワイに遊びに行った。
その時にハワイの大学に通っているアジアの留学生とか、アメリカ人たちと一緒に
グループで島巡りをした写真が残っている。

もう20年くらい前からのアメリカ人の友達なので、どうやって連絡をとろうか、
と最初迷ったが、実家の住所さえわかれば、アメリカの場合、メールアドレスは
ネットで調べられる。

インターネットのDirectory Serviceでその人の住んでいる
州、町、と名前などをいれると同姓同名の人の情報がばらばらっとでてくる。

5,6年前はその無料のサービスを使い、日系人なので、同じラストネーム、
ファーストネームを持っている人は早々いないので、検索でひっかかった2,3
の候補から合う住所で見当をつけていくとすぐわかる。

今回別の本土にいるアメリカ人の日系の友達を探そうとしてみたら、どうやっても
最終的には有料のサービスにたどりつくので、1件2ドルくらい情報提供料がかかる
のでやめた。

http://www.intelius.com/

まあ実家の住所はわかっているので、手紙を送れば連絡はとれるのだろう。

こわいのは、アメリカに住んでいるとsocial security service #が何をするにも
必要とされるので、名前やTELやメールアドレス, financial report,
criminal record 等の情報はネット上で簡単に第三者が購入できることだ。

まあ日本でも裏の手を使えば同じようなことはできるのだろうが、ネットでお気軽
に普通に買えるのよりはましだ。

便利になりすぎるのはこわいが、メールアドレスがあれば世界のどこにいても送金も
できたりする。

Paypalを使えば、お金の受取人がその国で銀行口座かクレジットカードを
持っていれば、お金は送れる。ただし使える通貨が限られるので現地通貨に両替する際
の為替手数料を銀行やカード会社にとられるが。現在フィリピンでも
Paypal Accountは開けれるので、
使い方によっては日本からの銀行送金よりは安くなるはず。
500ドル以下の場合は手数料はかからない。
(ただし無料アカウントだとPaypal Accountからの引き出し回数等に
制限がある)

  https://www.paypal.com/j1/cgi-bin/webscr?cmd=_display-approved-signup-countries-outside
  http://www.yugatech.com/blog/netrepreneur/send-receive-payments-via-paypal-in-the-philippines/

理論上は日本とフィリピンにそれぞれPaypal Accountを作っておき、
月に500ドルずつ生活費として年6000ドルまで送金手数料なしでおくれるはずだ。
(自分でやったことがないので、だれか調べておしえてください)

こういうことは知っているだけではしょうがないので、いかに道具として使うか
ですね。


● ドルの崩壊

もうBloomberg やCNNやNew York Timesなどでは
いろいろな人が様々な形で記事を出しているので
(なぜか日本のマスコミでは取り上げられない)注目されていると思うが、
ドルに代わる基軸通貨探しが6/15にBRIC(中国、ブラジル、ロシア、インド)
によってロシアの西シベリアで話し合われる。
ドルはちかじか崩壊し決済手段としてつかえなくなるので、早く我々だけで
次の決済手段を決めましょということだ。

まず新たな650億ドルの米国債発行の売れ行きが心配されるので、米国債の長期金利
が 上がっているし、それにつられて短期債の金利も上がってきている。
それにつられて日本の国債も同様に値下がりし、長期、短期金利が上がってきている。


From cafe



これによって想像されるのは米国の財政赤字急増とドル余りによって、インフレと
金利上昇が4,5年以内に起こる(ウオールストリートジャーナル)ということだという。

米国の財政赤字の主なる原因は社会保険や年金、メディケアの部分だ。
これは総額100兆ドルの支出で米国のGDPが14兆ドルなので、返済は最初から
不可能というのがわかっていて財政破綻は不可避だ。
米国はそれをわかって破綻に向かって突き進んでいる。

田中宇さんによると連銀によるドルの発行量は年率15%で増えている。
それは経済危機をのりこえるための資金じゃぶじゃぶづけ政策にのっとっている
わけで 今止めるわけには行かない。

じゃぶづけのドルを市場から回収しようとすれば、連銀が交換として米国債を市場に
出すことだが、それをやると米国債の値段が下がり、新規の米国債が売れ残るから
できない。
だからもう手はない。

昨年から言ってきたけど、普通に考えれば、これだけよその国に国債という借金を
積み重ねてドルを刷り続ければ、金利の高騰、ドルの暴落による資源や商品の高騰が
起きないはずがない。

もうゴールドマンサックスはドル売りユーロ買いの推奨を顧客に行っているそうだ。

先々月くらいに中国がドルの代わりとしてSDR(通貨バスケット、IMF発行の
債券)というものを提案したりしていたが、今回のBRICの会議ではそういった
ものや中国人民元を国際通貨として使っていこうということも話し合われる。

SDRとは通貨ではなく、IMF加盟国がその出資金に応じて国際収支の悪化に
対処するために決済通貨を融通できる権利だけど、詳しくはリンクを見てほしい。

SDRとは

SDRとは、加盟国の既存の準備資産を補完するために1969年にIMFが創設した国際準備
資産であり、IMFのクォータ(出資金)に比例して加盟国に配分される。SDRはIMFや
一部の国際機関における計算単位として使われており、その価値は主要な国際通貨の
バスケット(加重平均)に基づいて決められる。

バスケットの構成は、世界の貿易及び金融取引における各通貨の相対的重要性を
反映させるよう、5年ごとに見直されるが、2006年以降、各構成通貨のウェイトは、
ドルが44%、ユーロが34%、円とポンドがそれぞれ11%となっている。

http://www.rieti.go.jp/users/china-tr/jp/090430world.htm

まあドル単独通貨ではなく、それぞれの通貨の加重平均で単位を使って通貨の単位を
決めましょうということ、これによって通貨が安定する。

ロシアや中東などは原油価格の落ち込みで不況に陥っているが、ドルが崩壊するという
ことは、原油が上がるということだから、彼らは復活できるわけで、そうなった際に
不安定なドルをもはや決済に使うことはないと想像できる。

この経済、通貨の一連の動きは、アメリカ、イギリスが世界の覇権支配をもうやめて
BRICなどが多極化して、世界を担っていくことだ。

アメリカ、イギリスが自らすすんで多極化への道を選び取っていることで、
それはそれを操る人間達の銀行家の意向といっていいだろう。
EU,東アジア+アセアン、NAFTAという風に経済圏が分かれて多極化していく。
アメリカの意思というのは国としての意思ではなく、多国籍に稼ぐ銀行家の意思だろう。
そういう人達にとっては、アメリカが覇権をとろうが、中国とアメリカとヨーロッパが
多極化しようが関係ない。

その方が都合が良いから時間をかけてそうしているだけだ。

それは今日明日始まったことではなく、米連銀やアメリカ政府、アングロサクソンの
金融機関など予定されたように役割を果たしていて、予定どおりのことが起こっている。

そこにちょこっとのっかって事情もしらされずあたふたするのが日本の政治家であり国民である。

残念なことに日本の政治家、研究者、マスコミなどは一昔前からのアメリカ追従論しか
頭になく、こんなにはっきりと世界変動のダイナミクスが行われているのに、
まったく関心を示そうとせず、オバマの演説がどうだとか、CO2とか、エコがどうだとか言っている。

エコが大切というのは、日本人の自然を好む感性に働きかけてぴたっとはまって
しまっているが、そういう感覚的なもうまく利用して国民をのっけてしまう官僚って
すばらしく優秀だと思う。

石油を使った発電をやめて原発にしようとすれば、ウランの採掘から、原発を
作るところまで全て手がけている企業はどういう人達のものなのかを考えたり、
ゴア元副大統領からはじまって世界中でその運動をやっている人達がどういう組織
なのかとか少し調べてから自分のスタンスをとりたい。

日本国内の事情としては、電化製品や車を品質管理やコンパクト化をして、
世界中に売りまくってきた日本企業が、国外生産で稼ぐようになり、しだいに同じ品質
のものが、中国や韓国にまねされるようになって国際競争力を失い閉塞感が
漂っているのだ。

今までとってきたシェアがサムソンなどの徹底的マネ作戦、中国などの低コスト作戦に
よって利益やシェアが北米あたりで減る一方になって、次にどうするべといったとき、
じゃあエコやったらもう一回世界のトップ取れるでということで、官僚のお膳立てで
盛り上がっているという感じだ。

それはそれでいいのだが、そんな日本の国内マーケットに目を向けてみれば、
官僚がさかんに政治をあやつり、多種多様な天下り団体を作り、
今回の経済危機克服のためには有識者会合などといって、お抱え学者を使い、
規制でがんじがらめにしながら、日本経済の力をそぎ、財団法人にお金が通るように
やりたい放題やっているということが問題だ。

問題は実際に法律に落とし込むところが官僚によって作られているから、
いくら元の提言が良くてもお金がどうしたって財団法人の元に流れ込むことが
目的になってしまうのだ。

http://www.kantei.go.jp/jp/keizai_kaigou/index.html

国と国の思惑や駆け引きはTVのニュースで解説される世界からまったく離れた
裏の世界でことが決まっていくのだから、
その辺が見える国際性があるお坊ちゃんでないおひとよしでない政治家が必要だ。

こんなことではことが終わってからあたふたと対応することいなり、中国経済圏に
のみこまれていくのが確実になっていく。
国家戦略の不在はなはだしい。


● Laguna de Bay とスクワッター

映画をみているとラグナ湖を綺麗にしましょう、っていうCMが長々と出てきて、
うわーキッタネエーと思ってしまう。
湖沿いのきたないスクワッターから直接ゴミとか汚水が流れてくるあれだ。

遠くから湖を見ていると、よくわからないけれど、すごい大きい海のようで琵琶湖
みたいだ。

首都圏の横にあれだけ大きな湖があるのに、それが一部の山奥の場所を除いて、観光地にならないのは非常に惜しい。
わざわざタガイタイのタール火山に行かなくても近くに水があるじゃないか。

でも、誰も水辺に行こうとしない。
なぜなら水辺には汚いゴミで作った家があったり、湖へ出る道が細いごちゃごちゃした
道だからだ。

要するに水の近くにいくと、人はすがすがしい気持ちになれる、という風にならずに、
逆にゴミが落ちているから行きたくない場所となる。

同じように道路わきにゴミとかが落ちている場所というのを考えると、それは
スクワッターのように不法で土地を占拠して、家を勝手に作っている場所の近くだ。
ゴミが落ちているということは、ゴミの捨て場がちゃんとしてないということなのだ。
ちゃんとしたサブディビションとかは、ゴミの回収がしっかりしているからそういうことはない。

スクワッターの住民はその外の人達からは嫌われている。

あんなやつらどこかいっちゃたほうが、街が綺麗になったり、湖が綺麗になったり
していいとか、道路を走っている車でも、ぼろいジープやトライシクルは
のろのろ走って目障りだし、あぶないからでていけ、とか絶対みな思っている。

底辺の住民を憎むわけではないにしても、やっかいだから出て行ってほしいと
近所に住んでいると思うと思う。
マニラの町に行っても、そういう人達が住んでいるところは汚いし、ごちゃごちゃしているし、
当然治安もよさそうじゃない。

ある知人のフィリピン人は土地を田舎の方に買ったのだが、なにも建てずにほうって
おいたらプロフェッショナルな不法占拠者が家を勝手に建てて、その立ち退きをする
のにお金がかかって売れないと困っていた。

よく新聞とかで首都圏のスクワッターを武力行使で立ち退きさせ、ラグナあたりの
田舎の空き地に家を建ててあげて、そこに移ったら1万ペソくらいあげますみたいなことをやっている。

その逆で綺麗な町として定評のある場所がところどころにある。
近くでいうとマリキナ市だ。実際道路にゴミが落ちていなくてちょっと日本みたいだ。

そんなゴミ捨て場みたいな家に住むくらいなら田舎のほうがよくないのかなあ、と思う。
しかし実際はゴミの家みたいなところでも住めば都になっちゃうのだ。

彼らはきっと言うだろう。田舎にいるとモールもないし、仕事もないし。
マニラなら道端で物乞いしたり水やお菓子を渋滞の中で売れたりする。
とにかく稼ぐ場所があるだけ幸せだ。

そういう人達が湖の岸の開いてる場所にどんどん掘っ立て小屋つくっちゃうんだから、
それはいくら湖の岸でゴミ拾いのボランティアするCMを流したって、問題解決はしないべ、
ということだ。

中国だったら警察とかが強制撤去して終わりだが、フィリピンってなかなかそういう
ことができない、なんとなく親戚の子供が家にすみついちゃったりする感覚があるでしょう
あれと似ているのかな。

同じフィリピン人でもアメリカにいってしまうとそういう感覚がなくなって親戚とどうのこうの
って割とシビアになる。
そういうスクワッターの住人たちがたくさんマニラにはいると思えば、
まったく外部から守られたサブディビジョンのなかでぬくぬくと都会の暮らしを満喫して
いるお金持ちもたくさんいるわけで。
そういう極端に違う人種の人達が壁を隔ててすぐ横に住んでいたりする。


From cafe



なにがいいたいかというと、フィリピンだと一つの問題を解決するにも、3つくらい
の階級の人達にアプローチをするべく異なる階層、社会的、経済的な視点で調査をして、
その方法を分けて互いに違う専門家やNGOやローカルガバメントの人達がチームワークよく対処
しなければ本当の解決にまでなかなかいけないということだ。

Laguna De bayを浄化しましょうというような問題は日本だったら
行政VS住民とか企業VS住民というような単純な視点でみるだけで報道されて問題の本質を
抑えてしまえる感じがするでしょうが、フィリピンの場合はそうはいかない。
住民の階層的な視点から十分調査して問題をとらえる必要があるし、学問的にいうと
社会福祉とか、地域開発とか、産業問題とか、地域政府とか生態学とかの分野の横のつながり
で連携してことを当たらないとどこかにひずみがでてうまくいかない。

その点NGOとローカルガバメントとの交流、提携というのはフィリピンは
日本より進んでいるし歴史がある。
フィリピンのお役所というのは結構NGOと一緒に仕事をしたりするのが好きだと思う。
NGOの立場はちょっと高いのだ。逆に役所の足らないところを補ってくれたり専門性もある。

日本は市役所とかそういうところに文句をいうしかないし、ちょっと閉鎖的な
イメージがある。

さらに言えば地方の問題は地方に任せなさいとか県と霞ヶ関の争いがあったり、霞ヶ関の官僚様の
力が強かったりする。

フィリピンはその反対で霞ヶ関がないから地方の町やガバナーのやりたい放題、、
治外封建だ。

まあそんなわけで夜中に映画を見るときにLaguna de Bay浄化キャンペーンのCMを
見ちゃうと、そんなの映画をこれから見る人にそんなの見せても意味ないよ、と思ってしまう
のは僕だけではなかろう。


● 河村タカシって言う人

僕は河村タカシって日本に滞在中にみるTVの番組で時々みるくらいで
よく知っているというわけではないが、直感的に信頼できると感じてしまった。

名古屋の人だからトヨタと結びつけてしまうが、名古屋の人はお金をお金として
みるのでないか。

お金があれば、あるし、なければないようでそれなりの行動をとる。
質実剛健だ。

あまりお金を借りることは良しとしないで、収入が減れば、支出を落とすし、それをなにも言わずにやる。

河村タカシが自分の市長としての2千何百万円の給料をトヨタからの税収が
(豊田市じゅないから直接トヨタからの税収はないが、トヨタ関係で潤っているから
同じことだ)減って市の懐具合が厳しいので、減額して8百万円にするというのを
聞いても、それは当然という感じで受取るのが名古屋市民ではないだろうか。

そして元副市長だった人達も天下り先から退任してもらったり、と。

現実の状況に如何に現実的に対処できるか?ということがトヨタが世界一に
なった理由だと思う。GMやクライスラーのように退職金、年金の負担が企業の
生死を決めると何年もわかっていたのに、なにもできなかったのとは違うのだ。

それと似たような危機に対する行動力というものを河村タカシには感じてしまうから、
僕はちょっと期待してみている。


● Work outへの道

というわけで今晩は下半身がだるかったので、ほとんど35分歩いただけだった。

その代わりマシンで脚、腹筋を結構きつくやった。

上半身は上から両腕を左右に引っ張るタイプの動きだ。
最近は筋肉がまいるまでやってしまうことが多いので、その運動をやったら次回は同じことを
できない。一週間後以降に同じ運動をする。
少しはトレーニングの本を読んだりしてるのだ。

と書いているうちに、あっ、キーボードのカーソルキーの上向きのキーが効いてないことに気がついた。



● モバイルとVOX

VOXというサービスを使いたいと思っている。

それというのも、もう少し自分のサイトに情報を詰め込んで他の人たちと簡単に
写真や音楽やVIDEOシェアできるサイトを作ろうとしているのだ。
と思っていろいろ機能をいじくっているのだが、日本では携帯からBlogなりの
情報をUPする前提でつくられているようだ。

それをこちらの携帯電話でやろうとしてもなかなか気持ちよくEmailが
つながってくれない。

インターネットなどの設定的には間違っていないのだけれど、やはり通信速度が
遅いのがネックだ。

こればかりは携帯を替えても仕方ないし、Blackberryなどの特別サービスに
入る気もしないし。
うーん。