「湖中の女」 レイモンド・チャンドラー | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.



久しぶりのチャンドラーです。
昨日は麹町までおフレンチを食しに出かけたので、そのお供に♪
お料理もおいしかったし、おしゃべりも楽しかったし、その上長い道中、本読みも進むしで
たまにする遠出はなかなか楽しいです。

マーロウ・シリーズ4作目で、印象としては今まで読んだことのあるものよりも暗い感じ。
でも前半はかなり読みやすく、このあたりは「長いお別れ」よりもとっつきやすい
気がしました。

お話は、化粧品会社の社長より失踪した妻の捜索を受けたことからはじまります。
捜査に湖を訪れたマーロウは湖底から浮かび上がってくる女性の水死体を発見。
これが探していた女性なのか・・・それとも・・・??
美しいけれども自堕落な女性とか、そういう女性を喰い物にしているジゴロみたいな
男性とか、やさぐれた警察官たちとか・・・まあ、ハードボイルド界の
オールスターズみたいな方たちが次々と登場します。

そして相変わらず淡々と続く無駄のない文章とセリフ。
マーロウの感情の起伏をほとんど語ることもなくよく巷で言われるような、
いわゆる「乾いた」文体が続いていきます。
私は、説明の多い文章(話し言葉も含めて)というのは好みではないので
こういう余計なことの書かれていない文章は、これぞハードボイルド小説って
感じで本当にシビレます。
感情的でないのに、感情が伝わる技術ってのはやはり素晴らしい。
私もこんな文章を書いてみたいものです。

かなり人間関係が複雑でつかみきれないうちに終わってしまったような気がする。
犯人はあの人かと思ったけど、この人?のように読んでいる最中も私の勘は全く働かず、
おまけに電車内で読み終えることができなかった残りの部分をどうしても読み終えたくて
何度も眠さ故に手から本を取り落としながら、深夜まで無理やり読んだのはもったいなかったし
チャンドラー様にも申し訳なかったと思います。
やはりこの手の文章は、文体やセリフを楽しみながらじっくり読むほうが良いですね。
・・・でもそうは言っても、早く結末が知りた~い!!!という欲求を抑えるのも
また難しいのよね~。
多分、こう思ったことも、小説の内容も直ぐに忘れるので、いずれまた
読み直したいと思います。
今回は、眠気ゆえに消化不良にしてしまった自分を反省。

そうそう、数冊前から付箋を用意して気に入った文章のあるページを
マークしておくことにしました。
今回は、とうとうと自分のことを語りはじめた相手に対してマーロウが持った
「飲むのは好きだが、私を日記に使っている人間がいるときには飲みたくなかった」と
いう表現に一枚!




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