たしか昔好きでよく読んでいた森村桂さんを教えていた方だったように思う。
作品の中に何度か登場されたり、文庫の解説をされていたこともあった。
国文学の大御所とは言え、押し付けがましくなく謙虚な内容で、
読後感がものすごく良かった。薄い新書だけど厚みのある1冊でした。
が、どちらかというと内容そのものよりも、やはり言語に取り組まれる
その姿勢に感動したかな。
収録された練習問題は国語が得意な方になら決して難しいものではないけれど、
短答式のものはともかく、自分の手で実際にある程度の分量を書かなければ
ならないものについての部分こそ、きっちりやりとげないと読んだ価値が半減しそうだ。
以前書いたことがあるけれど、天声人語の丸写し・・・あれはとても良かった。
今回のこの本の中では1400文字の社説を400文字にまとめるという課題があって
それは手つかずのままだけど、天声人語での効果を考えると、
間違いなく書く事についてのみならず、文章を読み取る力にもつながるものだと思う。
こういうことを、小学生のうちから指導してくれたら良いのにね。
PCを使うようになって漢字力が衰えたとはよく言われることだけれど
文章力にも同じことがいえるように思う。
昔は学校に提出する作文やレポートは、まず無地の紙に書きたいことを
ランダムに書きだし、それからおおよそのまとまった文章にして、
さらに推敲しつつ制限文字数内に收める、なんていくつかの手順を踏んで
書いたものだったけれど、今はもう思いつくまま画面上で書いては消し、
書いては消し・・・こんな日々なのだから書く力が衰えても仕方ないと思う。
でも端正な文章は読んでいてやはりとても心地良いですよね。
小説のような創作をするわけではないけれど、すわりのいい
まとまりのある文章を書いてみたいとはいつも思っているのだけど、なかなか。
国語力と読書量は比例するように言われることもあるけれど、
でもやはり必要十分条件ではないだろうともよく思う。
読み取る際の感性の質もとても重要だと思うし、あとはただただ訓練だな~と
私自身は思っています。
ああ、なんだか今日はいつにも増して文章がまとまらないよ・・・やれやれだ。
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