1)「ポップコーンをほおばって」
ポップコーンをほおばって―Another side of Kaiband (BMライブ・ブック.../田家 秀樹

¥1,029
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1972年に遡って、甲斐バンドの歴史を追ったドキュメントタッチの1冊。
客観的な文章の中にも甲斐バンドへの愛情を感じさせる、とてもいい本でした。
巻末資料も充実しており、もう昔からのファンの皆様はご存知のものとは
思いますが、遅ればせながらも読んでよかったと思います。
昔、杉並区成田東に「甲斐祥弘」という名前の男性が住んでいることを
23区の電話帳でつきとめて、アドレス帳に記していました。
きっとあの甲斐さんだろうと思いつつ、もちろんかけたことなどなかったけど、
ようやく昨日あれはやはりそうだったのだということがわかって、
なんだか初恋の人の思い出の品が数年ぶりに出てきたような、そんなしみじみと
切ない気分になりました。
東京に出てきて最初にメンバー全員で住んだ高円寺から、次にお一人で移り住んだ
住所だったようです。
甲斐バンド、甲斐よしひろのサクセスストーリーでもありますが、甲斐よしひろに
ほれ込み、賭けていった人々の物語にもなっており、その彼らの職人技とか
こだわりとか熱意にもまた感銘を受けました。
良いアーティストは原石であっても、良い人を呼び、彼らに良いインスピレーションを
与えてインスパイアさせ、さらにより良い新しいものを作っていくのだと思いました。
すごいパワーを持っていたんだなと改めて思いますし、そんな時代の甲斐さんを
わずかの期間とはいえ垣間見ることができて幸せに思います。
2)「愛を叫んだ獣」
愛を叫んだ獣/亀和田 武

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この方の読書傾向・・・私にそっくりだというのがまず第一印象。
SF作家でもあったそうですが、作家としてのこの方のお仕事は残念ながら存じ上げません。
田家さんの本に比べると、かなり熱烈な想いを抑えることなく熱く語っている印象。
甲斐さんを「品がある」と評していらしたのには激しく同意。本当にそうですよね。
ハードボイルド・・・しかもバイオレンスよりのものを歌っても荒んだ雰囲気が
ないですものね、甲斐さんの手にかかると。
前半はあちこちの雑誌などに寄稿したエッセイで、後半はFC会報に連載していたもの。
なんとなくそこで記事の雰囲気も二つに分かれています。
後半は身内という気安さかかなりカジュアルな感じでしたが、前半は・・・なんだか
やたらと他の方の記事やら小説の1文章を引用していて、言いたいことの主題が
今ひとつ読み取りづらいという印象を受けました。
どちらか1冊といわれれば、私は田家さんのものを選びますが、これはもちろんお好み次第。
3)「甲斐バンド写真集 1982 BEATNIK 」
これは私の知らない時代のものばかりだったので迷ったのですが、
買ってよかったです。
甲斐バンドのメンバーの表情もよいけれども、これがもし甲斐バンドじゃなくても
こんな感じの写真集だったら、気に入るだろうなと思うのです。
時々ドキュメンタリー番組にあるでしょう・・・名もない人の日々を追ったものが。
結構感激させられることが多いですが、あんなイメージで、そこにあるのが
甲斐バンドのメンバーの顔はなくても、写真集として成立する作品だと思うのです。
モノクロで、紙質も上質ではないけれど手触りがとてもいい感じ。
カメラマン・井出情児さんの職人気質が現れたこだわりの、良い写真集でした。
意外と文章も多く読み応えもありますし、メンバーのプライベートの表情もいい!
感動したのは「流民の詩」のジャケット写真のその前後が挿入されていたこと。
チケット持ってにっこり笑う少年3人組の写真などもすごくいいですね。
手持ちの甲斐バンド写真集は古いものを含めてこれで4冊目になりますが、
これが一番私のお気に入りとなりました。