何となくこの小冊子を見かけると「夏だな~」と思います。
昔はこのリストをはじから消していく・・つまり読んでいくことを
目標にしたものでしたが、いつからか、どうもその100冊の内容に
納得がいかなくなってはいます。
売れたからいい本とは限りませんし・・・ねえ。
一体誰がどのように100冊を選びだしているのかちょっと疑問です。
ざっと調べた限りでは見当たらなかったのですが、あとでじっくり
研究してみようと思います。
でもやはり出版社の編集部なのかな・・・つきあいとかあったりして
意外としがらみまじり?なあんて感じてしまうものも、結構ありませんか?
さて、1976年から始まったこの100冊の本の中には、当初から一度も
リストから外れることのない作品もいくつかあるのだそうです。
それがこちら・・・あなたは何冊YONDA?
・井伏鱒二 「黒い雨」
・太宰治 「人間失格」
・夏目漱石 「こころ」
・宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
・三浦綾子 「塩狩峠」
・カフカ 「変身」
・カミュ 「異邦人」
・ドストエフスキー 「罪と罰(上・下)」
・ヘッセ 「車輪の下」
・ヘミングウェイ 「老人と海」
・モンゴメリ 「赤毛のアン」
多分、私は「罪と罰」以外は全部読みましたね・・・「罪と罰」大島弓子の
漫画で読んだけどダメかしら・・・ウソウソ、でもロシア文学って
食指が全く動かない。そもそも名前が覚えられそうにないんだもの。
100冊の本かあ・・・・このわずか11冊の本の中にだって、読んだ私が
つまらないと思ったものもあるわけで、やはり人が選んだものには
限界もありますよね。
とはいえ、自分の好みだけで行くと私のように、今だと「村上・山田&宗教もの」
みたいに偏ってしまうこともあります。
だからこういう、新陳代謝を促す読み方も必要なのかもとも思います。
とはいえね~、やっぱり「う~ん」というものもありますよね。
ま、いいけど。
2011年度の100冊の本のリストを探したけど・・・ない。
新潮文庫の100冊の本のHPにてご確認ください。
なお、2000年に選出された、20世紀の100冊(年ごとに1冊ずつ選出)のリストは
下記のとおりだそうですが、いかが?
サン・テグジュペリなら「星の王子さま」、サリンジャーなら「ライ麦畑」が
出てきそうなのに、あえてそうしていないの?
それらは黙っていても売れるから?なんとなく納得しかねるなあ。
読了分です・・・とはいえもう忘れているものがほとんど。
もう一度読んでみたいものもかなりある・・・・そんなことの繰り返しです。
特に年齢がいくほどに、しいものに挑戦すると言うのが困難になるのは
読書とて同じこと。意外と大変なチャレンジなのよね。
1901年 - 『みだれ髪』与謝野晶子
1902年 - 『クオーレ』E・デ・アミーチス
1903年 - 『トニオ・クレーゲル』トーマス・マン
1904年 - 『桜の園』チェーホフ
1905年 - 『吾輩は猫である』夏目漱石
1906年 - 『車輪の下』ヘルマン・ヘッセ
1907年 - 『婦系図』泉鏡花
1908年 - 『あめりか物語』永井荷風
1909年 - 『ヰタ・セクスアリス』森鴎外
1910年 - 『刺青』谷崎潤一郎
1911年 - 『お目出たき人』武者小路実篤
1912年 - 『悲しき玩具』石川啄木
1913年 - 『赤光』斎藤茂吉
1914年 - 『道程』高村光太郎
1915年 - 『あらくれ』徳田秋声
1916年 - 『精神分析入門』フロイト
1917年 - 『和解』志賀直哉
1918年 - 『田園の憂鬱』佐藤春夫
1919年 - 『月と六ペンス』モーム
1920年 - 『惜みなく愛は奪う』有島武郎
1921年 - 『赤いろうそくと人魚』小川未明
1922年 - 『園遊会』マンスフィールド
1923年 - 『山椒魚』井伏鱒二
1924年 - 『注文の多い料理店』宮沢賢治
1925年 - 『檸檬』梶井基次郎
1926年 - 『日はまた昇る』ヘミングウェイ
1927年 - 『河童/或阿呆の一生 』芥川龍之介
1928年 - 『放浪記』林芙美子
1929年 - 『夜明け前』島崎藤村
1930年 - 『測量船』三好達治
1931年 - 『夜間飛行』サン=テグジュペリ
1932年 - 『八月の光』フォークナー
1933年 - 『人生劇場』尾崎士郎
1934年 - 『山羊の歌』中原中也
1935年 - 『雪国』川端康成
1936年 - 『風と共に去りぬ』ミッチェル
1937年 - 『若い人』石坂洋次郎
1938年 - 『麦と兵隊』火野葦平
1939年 - 『怒りの葡萄』スタインベック
1940年 - 『夫婦善哉』織田作之助
1941年 - 『人生論ノート』三木清
1942年 - 『無常という事』小林秀雄
1943年 - 『李陵』中島敦
1944年 - 『津軽』太宰治
1945年 - 『夏の花』原民喜
1946年 - 『堕落論』坂口安吾
1947年 - 『ビルマの竪琴』竹山道雄
1948年 - 『俘虜記』大岡昇平
1949年 - 『てんやわんや』獅子文六
1950年 - 『チャタレイ夫人の恋人』ロレンス
1951年 - 『異邦人』カミュ
1952年 - 『二十四の瞳』壺井栄
1953年 - 『幽霊』北杜夫
1954年 - 『樅ノ木は残った』山本周五郎
1955年 - 『太陽の季節』石原慎太郎
1956年 - 『楢山節考』深沢七郎
1957年 - 『死者の奢り/飼育』大江健三郎
1958年 - 『点と線』松本清張
1959年 - 『海辺の光景』安岡章太郎
1960年 - 『忍ぶ川』三浦哲郎
1961年 - 『フラニーとゾーイー』サリンジャー
1962年 - 『砂の女』安部公房
1963年 - 『飢餓海峡』水上勉
1964年 - 『沈黙の春』レイチェル・カーソン
1965年 - 『国盗り物語』司馬遼太郎
1966年 - 『沈黙』遠藤周作
1967年 - 『アメリカひじき/火垂るの墓』野坂昭如
1968年 - 『輝ける闇』開高健
1969年 - 『孤高の人』新田次郎
1970年 - 『豊饒の海』三島由紀夫
1971年 - 『未来いそっぷ』星新一
1972年 - 『恍惚の人』有吉佐和子
1973年 - 『剣客商売』池波正太郎
1974年 - 『おれに関する噂』筒井康隆
1975年 - 『火宅の人』檀一雄
1976年 - 『戒厳令の夜』五木寛之
1977年 - 『螢川/泥の河』宮本輝
1978年 - 『ガープの世界』ジョン・アーヴィング
1979年 - 『さらば国分寺書店のオババ』椎名誠
1980年 - 『二つの祖国』山崎豊子
1981年 - 『吉里吉里人』井上ひさし
1982年 - 『スタンド・バイ・ミー』スティーヴン・キング
1983年 - 『破獄』吉村昭
1984年 - 『愛のごとく』渡辺淳一
1985年 - 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹
1986年 - 『深夜特急』沢木耕太郎
1987年 - 『本所しぐれ町物語』藤沢周平
1988年 - 『ひざまずいて足をお舐め』山田詠美
1989年 - 『孔子』井上靖
1990年 - 『黄金を抱いて翔べ』高村薫
1991年 - 『きらきらひかる』江國香織
1992年 - 『火車』宮部みゆき
1993年 - 『とかげ』吉本ばなな
1994年 - 『晏子』宮城谷昌光
1995年 - 『黄落』佐江衆一
1996年 - 『複雑系』ワールドロップ
1997年 - 『海峡の光』辻仁成
1998年 - 『宿命』高沢皓司
1999年 - 『ハンニバル』トマス・ハリス
2000年 - 『百年目』(ミレニアム記念特別文庫)
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