最初に手をつけたのが、昨年の2月10日。何で覚えているかと言うと、その日は
紀尾井ホールで山下和仁さんのコンサートがあったから。
あの日からずっと読んできましたが、今日残りを意を決して読みおえました。
名作と呼び声高い作品ですが、私にはなぜだか読みづらい本でした。
主人公の作家が、ある男性に小説の取材をするうちに、その妻と親しくなり
不倫関係となる。
第2次世界大戦中のある夜、二人で会っている時に空爆があり、ふとした
ことから彼女は彼が死んだものと思い込み、神に約束する。
即ち「彼を助けてくれるのなら、この恋を諦める」と。
そしてその日を境に二人で会うことがなくなっていく。
なぜ彼女が離れてしまったのか、彼はわからないまま。
他に男ができたのでは、と疑いと嫉妬と憎しみの心を持ちながら
私立探偵を使って、彼女のことを調べ始める・・・そこでわかったことは・・・・。
「第3の男」ではそれほど色濃くありませんでしたが、「ブライトン・ロック」と同様
あるいはそれ以上に宗教に関わる内容でした。
端的にいえば「無償の愛」ということになるのでしょうか。
彼女は、亡くなったと思っていた男性が生きていたことで、約束を守って
彼から離れる努力を始めます。何も語ることなく。
そしてそのまま彼女は病に倒れ、帰らぬ人となってしまいます。
後に彼女の日記を私立探偵が盗み出しますが『神など信じたこともなかったけれども、
もし彼を生かしてくれるならばあなた(神)を信じどんなことでもしよう。
永久に彼を諦める・・・』と書いてあるのを見て、主人公の男性もようやく彼女の
行動の意味や意思を理解することになるのです。
もしかしたら新しい恋人か!?と思っていた対象は「神」であり、
そしてその「神」に彼女を向けてしまったのは自分だったと言う皮肉で
やり場のない事実・・・というわけです。
宗教ゆえの行為なのか、愛ゆえの行為なのか・・・。
最後に神に対して主人公は「もう私からは十分にあなたは奪いました。
もう私には何も残っていない。どうかわたしをお見限りください。」と祈ります。
祈ってしまうんですね・・・。
彼もまた、信仰に向かい合うことになりそうな予感がしますね。
主人公の女性の話す言葉が美しく、また男性たちの話し言葉はなかなかの
ハードボイルドタッチで素敵な文章でした。
特に日記を盗み出して、事実を知ることになるまでの過程は
ミステリータッチでなかなか面白かったです。
こういう小説には、自分だったらとかそういう仮定はなかなかしづらいですね。
結局、必要な平和、安息は自分と自分のかかわる範囲の人や事柄についてしか
祈れないのが事実なのかな~、などと考えてしまいます。
彼女の心情に関して言えば、神の存在、不在に関係なく持つ人は持つものだと
思いますし。
私がなかなか読みこなせなかったのは、結局ここにいつもひっかかって
しまうからなのですね。宗教が関わるとついつい時間がかかります。
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これは昨日読みました。
意味なしの漫画ですが、元気になれます。
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