今日、私はついについについに!この本を手に入れることができ感激です。
小学校の時に買った「桜京」の単行本の下巻を友達に貸したところ
音楽室で紛失してしまったと・・・。
当時でも200円以上はしていたので、新しく買って返すなんて子どもには
無理だし、第一そんなことどちらも多分思いもつかなかったと思う。
私自身ももう一度同じものを買い直す気もお小遣いもなく、そのまま
月日は流れいつの間にか単行本は絶版に。
愛蔵版に入っているとは聞いていたのですが、これもいつの間にか絶版。
だけど、終わり方がどうしてもどうしてもどうしても気になるの。
今だにこの小学校時代に買ったマーガレットコミックスの上巻は持ってるしね。
で、古本屋さんとかヤフオクでもう何年にもわたって探していたんですね。
そして今日ついに、巡り合えたというわけ。実に30数年・・・いや
もうほぼ40年と言った方が早いけど、そのくらいぶりのご対面です。
ベルばらでおなじみ池田理代子先生のベルばら以前の作品が3篇と
もっと後になってからのちょっと気持ち悪いのが1篇収録されていました。
ベルばら以前も絵はお上手だったけど、頭が大きくて肩幅が狭く、
いずれもバランスが悪いんですね。
ベルばらに本格的に取り組んだ際に、デッサンから学び直したとは
有名なお話ですね。
ストーリーも、お嬢様の学園モノでちょっと、同性愛的な雰囲気のある
独特のものをかいていらっしゃいましたよね。
「桜京」「ふたりぽっち」「章子のエチュード」が初期のものとして
収録されていましたが、いずれも懐かしい作品です。
他にこの系列には「おにいさまへ」「ゆれる早春」などがありました。
よく、こういうのが好きな子たちと、ソロリティ・クラブごっこなど
しておりました。わかる人にはわかる、ヘンな世界です。スミマセン。


(↑ こんな感じで、ボーイッシュな女の子といかにもお嬢様のわがまま娘が主役を
務めることが多かった。薫の君、サン・ジュスト様・・・いろいろ居ましたねえ。)
もう1篇収録されていたのは「λ(ラムダ)の時」というおどろおどろしい
作品。これはかなり後になって描かれた「妖子(あやこ)」に通じます。
死体となった女性の体から生まれた、という女性なんだけど、
不思議な力を持っていて、自分を苦しめる人間を皆処分していくと言う
救いのないお話。
池田理代子が、美貌の才女であることは知られたことですが、
何かすさまじい女性性もまた、持っているような気がする。
もしかしてファザコン?なのかな。
とにかく登場人物の嫉妬心とか、怒りとかが半端じゃなく激しいですよね。
フランス人形のようなイメージだけど、内面はすごく演歌的情念の女って
感じがしますね。
本の感想に全然なってないけど、今日はこの1冊ゲットできたことに
心から満足しているので、その記録にとどめます。
章子のエチュード (Chuko★comics―池田理代子中篇集)/池田 理代子

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