読んだ本覚書 | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.

今週は結構読んだかも。
メインは村上春樹(やっぱりファンなのか?)でしたが、
漫画もかなり読んだ。
週末はブックオフで、誰が見ても春樹ファンと思うくらい
また追加で購入するという、ばかばかしくも充実した1週間でした。
 
短編を、それこそお米をといで1篇、お風呂入って1服・・
じゃない、1篇・・・なんて感じで、毎日読んでます。
特に読書タイムは設けてないんですよ。

辺境・近境/村上 春樹
¥1,470
Amazon.co.jp

各誌に掲載された、旅のエッセイをまとめたもの。

メヒコ・ノモンハン・北米横断に、なぜかさぬきうどん紀行と神戸を歩いた記録。

 

 

沢木耕太郎さんも良かったけど、、私的にはこの方のほうが合うかな・・・

ま、どちらもまだほとんど読んだことがないわけですが。

 

 

多分、良い意味で感性が女々しいところがいいのかな~と今は思ってます。

 

 

秀逸なのはノモンハンのエッセイでしたが、ある夜激しい揺れに驚いて

とびおきたところ、その揺れが自分の中からおきている(つまり現実には

ゆれていない)ものだと自覚したというのをを読んで、あ、もしかしたら

私がうけつけない村上氏の小説に出てくるものたちの要素がこれなのかも

と漠然と思いました。

 

 

それが正しいかどうかはこれからいろいろ読んで確認していくことになりますが。

 

 

 

当たり前だけど、小説ってやっぱり作者自身そのもののはずですからね。

すっかりそういうことを考えていなかったけど、だからあの精神的なあれこれは

実は彼自身の持つものなのかも・・・。うーん、解明が楽しみ。

 

 

 

 

 

私が持っているのは上の本と同じなんだけど、カバーを広げるとモンゴルの

どこまでも続く広大な草原がすばらしいのです。

でもそこに残る旧ソ連の戦車の残骸。こういう風景はなんともたまらないな・・・・。

ノモンハン事件についもいずれ改めて読んでみなくては。

 

 



恐怖 1 (ビッグコミックススペシャル)/楳図 かずお

¥1,200
Amazon.co.jp

少し前に、ブックオフで105円で入手しました。

子供の頃読んだ、あの話、この話がいっぱ~い!!

 

昔はわからなかったけど、今読むと、人間・・・特に

女性の情念とか執着心を見事に描いているんですね。

得体の知れないお化けとか霊も怖いんだけど、

やっぱり一番怖いのは人間なんですね~。

楳図先生、その辺的確に描いていますね。さすがです。

 

 

 

名作「洗礼」いよいよ、ヤフオクで3人と競り合って

落札しました。多分、本日到着予定。

 

 

 

 

 

風の歌を聴け (講談社文庫)/村上 春樹

¥370
Amazon.co.jp
 
 
 
村上春樹のデビュー作であり、群像「新人賞」受賞作です。
ドライな文章というかね・・・うーん、この方が康夫ちゃんと
違うのは、イメージ先行なところかなと思いました。
 
 
 
康夫ちゃんの場合は、彼の言うところのフィールドワークから
紡ぎだされた作品で、台詞やディテールが皮膚で感じられる
気が私にはするのですが、春樹様の場合は、カタログ的と
言えばいいのかな~。生活観がないんですね。
やりとりされる台詞も、うーん、こんな会話しないだろうし、
こんな言葉使わないでしょ?という印象。
どちらがいいかは、もう個人的な嗜好の問題でしかないですけど。

 

20代の村上春樹の好きなもの、理想がいっぱい詰まっているのでしょう。

何年も時を経て、今どんな小説を書いているのかを見直してみたいと思います。

→やっぱりファンになってるのか?私は。

 

 

 

出てくる言葉やディテールは一部(自殺した昔の恋人とか、小指のない女性とか

・・・そういうのは私は苦手)を除けば、かなり私と好みが一致しているのは確か。

でも、まだこの作品では私は小説に関しては「やっぱりいいよ、村上春樹!」とは

いえないのでした。さーて、この考え打破できる作品に会えるのか!?

 

 
村上朝日堂の逆襲 (新潮文庫)/村上 春樹
¥460
Amazon.co.jp

私がつい最近まで唯一持っていた「村上朝日堂」の続編です。

週刊朝日の連載をまとめたもの。

翻訳モノ、エッセイはかなりいいものや共感できるものが確かに多いのです。

 

どうでもいい日々のことが、独特の文体でかかれてます。

なかなか面白い。


 

 

 

 

ウは宇宙船のウ (小学館文庫)/萩尾 望都

¥520
Amazon.co.jp

 

数年ぶりの再読となりました。

私がブラッドベリを知ることになったきっかけ

創元社から表題作と同名の短編集が出ていますが、

この作品は、ブラッドベリのいくつかの短編集から

萩尾センセー好みのものをセレクトして漫画化したもの。

 

 

 

ブラッドベリの作品には、なんとなく秋のイメージというか、哀愁、静謐、

たそがれ・・・って言う印象を持っているのですが萩尾センセー見事に

それを描いていると思います。

 

 

これが映画で、となるとどうも大道具というか装置ありきみたいになってしまって

どこまでこのロマンチックなブラッドベリの世界を表現できるのか疑問です。

漫画って本当に優れた表現手段だな、と改めて思うのでした。

 

 

 

文庫の解説は、今は亡き中島梓さんでした。ブラッドベリの大ファンの方ですね。

そういう作家間のつながりを知っていくこともまた、読書の楽しみであり、

シアワセって言う気がします。

 

 
Carver’s dozen―レイモンド・カーヴァー傑作選/レイモンド カーヴァー
¥680
Amazon.co.jp

 

骨太、だけど繊細・・・って感じの短編集でした。
村上春樹の翻訳ということでなければ、
一生知らずにいた作家だと思います。

どの作品も、いったいこれはどうなるんだろう?と

最後までひっぱってくれます。

でも正直なところ、数編はどうしても理解できなかった。

これはまた日を改めて読み直したいと思います。


私にとってはあいまいな部分結構があって、でもあえて

その結末について、コミットメントしていない、という感じ。

どんな本も、そうやって読者にゆだねられているものだと思うけど

この方のは特にそれが顕著に思えました。


「今のは幻だったのだろうか?」と、山道で何か得体の

しれないものに遭遇した旅人になったみたいな印象。

「大聖堂」が好きかな。



プライド 12 (クイーンズコミックス)/一条 ゆかり

¥440
Amazon.co.jp

表紙がウエディングドレスだったので、びっくり仰天。

な、なんとこんな結末とは・・・そう、完結してました。

実はかなり感動して何度もうるうるしてしまいました。

 

相変わらず、真摯に潔く生きる志帆ちゃん。

そして、彼女の影響で、皆が良い方向に変わっていく。

「ソウイウヒトニワタシハナリタイ」などと

漫画ながら思わせてくれるのでした。

 

 

 

うーん、ゆかりんの漫画でここまで感激したのは

はじめてだ。

The Best of  ゆかりんと言えるだろうな~。

「間違いに気づいたら、そこからやり直せ」・・・だよね~。



文藝別冊 萩尾望都 少女マンガ界の偉大なる母/著者不明

¥1,200
Amazon.co.jp

迷ったけど買っちゃった~♪

ALL ABOUT MOTO HAGIO!

 

 

 

未発表とか幻と言われる作品の数本の掲載、

そして彼女がああいう作品を描くにいたった原因となったであろう

ご両親との関係を含めたロング・インタビューのみならず、

当のご両親を含めたご家族へのインタビューも。

相当充実してました。買ってよかった。

 

 

 

寄稿している作家も大物ばかりで、改めて

萩尾センセーって偉大なのね、と認識しました。

個人的には、甲斐バンドの大ファンということで

萩尾センセーと甲斐さんの出会いのきっかけを

作ったマネージャー・城さんのインタビューが

一番好きかな(甲斐さんのことは書いてないです)。

 

 

長く、そして身近にセンセーを見てきた、でも他人の

目線というのはなかなかに興味深いです。

 

あ、萩尾センセーもカポーティお好きなのね。うれしいな~。

夜のくもざる―村上朝日堂超短篇小説/村上 春樹
¥2,039
Amazon.co.jp

これはもう、ジャケット買いというか装丁に一目ぼれ。

安西水丸さんの表紙の本(上の絵)が、シンプルな女性像の

描かれたダンボール調の箱に入っていたのもナイス!



短編の一つ一つに、水丸画伯のカラー・イラストつき

というゴージャスな本。

超・短編小説とあるとおり、フィクションなんだけど、

一人称でエッセイ調に語られているので、ついつい

村上春樹氏の身の上に本当にあったことのように

読んでしまいます。


なかなかシュールで面白くて(ファニーという意味でね)、

にやにやしながらあっという間に読了してしまいました。



しかしこれ読んでいると、春樹君はやっぱりブラッドベリとか

カーヴァーに相当傾倒していることがよくよくわかりました。

つながり、つながりで点をたどっていくのは本当に面白いです。



生きることを素晴らしいと思いたい―コンサート・ツアーの12万人/池田 尊彦

 

¥1,478
Amazon.co.jp

この本の存在を知ったのは10日ほど前かな。

オークションで発見して、落札しました。

86年6月の武道館ライブの一日に行っている可能性が出てきたので。

 

 

 

 

 

 

 

1986年、甲斐バンド解散当時のツアーレポートというか、

そこに参加していたファンのインタビューやドキュメンタリータッチの記事で

ほぼ全編埋まっています。

 

 

 

 

 

HERO以降の一番力のあった時代を知っている方なら楽しく読め、

共感できると思います。残念ながら私はまったくそこまでの日々が

空白だったため、内容についていくのはちょっと大変。

 

 

 

 

 

 

ファンへのインタビュー記事と、ファンから寄せられた文章が大半を占め、

そこでの皆様の熱い想いはすごいです。

でもそういうことは、誰もがそれぞれに持っている相対的なものだと思うので

私は一つ一つのインタビューを丁寧に読む気力はないです。

そうだな~、イメージとしては、甲斐バンドのことだけをテーマにしている

ブログやHPをひとつにまとめました、という感じ?

もともと、その手のものは殆ど見ることのないヒトなので。

 

 

 

 

資料としては3月3日の甲斐さんの発表から、6月29日の黒澤までの

ライブの日付と会場が詳細に記録されており、その日、そこにいた方には

何かを思い出すきっかけになるかもしれません。

現に私もわずかに触れられていた 76、77年のライブの日程と

その記録内容で、思い出した事柄もあります。

 

 

 

 

面白いのは、出版社宛の読者カードがはさまったままだったこと。

すべて記入済みなのに、投函はしなかったのですね。

江戸川区の男性で、購入日は6月24日 厚生年金会館・・・・とありました。

ちょっと調べてみましたが、該当するライブがないため、年度の詳細は

わかりませんが、当時25歳の方。今、40代半ばですよね~。
今でも甲斐バンドファンなのかな。なんかほのぼのしてしまいました♪

 

 

 

 

 

 

 

 






村上ウィークになってしまったので、春樹くんは少しお休みします。

すでに「ライカでグッドバイ」を読み始めているので、

今週は、戦争物でいこうかな~。

 

それにしてもアメブロはなんで改行したものが、反映されないんだろう?

ものすごく気持ち悪い、文字の並び方だ。

読みづらいと思うけど、お許し下さい。あ、誰もここまで読んでないか。


ではでは。