1989年2月4日 土曜日 (その1)
毎日、毎日よく遊んでいます(私のこと)。
でもいつも外人とばかりで、私はどこの国の人間なのだろうと
つくづく思います。この1ヶ月近く日本語ほとんど話してないです。
数日前に、アリカンテから電話をいただいたけど、本当に久々の日本語でした。
やっぱり日本語で話せるっていいですよね。
時々いただける電話は私には本当にうれしいことです。
楽しい毎日ですが、そういう点はちょっと寂しいこともありますけど・・・
これはもう11月からのことだし、今はくよくよしたりはしていません。
(え?してるみたい?いえ、本当に大丈夫です。)
文法的にはかなり怪しいスペイン語なのは残念ながら間違いないですが、
今は以前と違ってすんなりと日常のことは話せるようになったと思います。
でもこのスペイン語ではちょっと旅行するのに困らない程度で、
私のやっていることは本当に何もかも中途半端だなと思っています。
1年くらいいられたら・・・いやきっといくらいても満足することはないと思うけど。
ただ、スペインの生活を楽しむということや、スペイン語で友達を作ろうという
目的については十分果たせていると思うし、満足しています。
ここでできた今までの友達も含め、みんなには本当に感謝しています。
さてしばらくの間書いていませんでしたが私とその周りの近況を書いておきます。
1)我が家に新しい温水器と暖房機が入りました。セントラルヒーティング!
とても暖かくてComo estoy en cielo.(天国にいるみたい)って感じです。
ものすごくうれしいです。
2)ヤオリンと仲良くなってからいろいろなスペイン人と親しくなる機会が増えました。
彼女はいつでもどこでもクロッキーやデッサンをしていて、いくつかのバルでは
とても有名人で人気があるのです。
毎日ふたりで怪しい抽象的なスペイン語で話しながら、彼女のピソで料理を
したり画集を見たりするのは本当に私にとって心安らぐひと時です。
ここのピソの人たちもいい人で、よく一緒にそれぞれが作った料理を
シェアしながら食べてます。
3)カイの誕生日。
マリサは招待されたというのに、私にはお誘いがかからずちょっとショック。
でもその夜になって家までカイが来てくれた。
私とは今は校舎も違うし、何しろ私は私で夜遊びの日々で留守がちだったため
とうとう当日になってしまったけど「君を招ばないわけないじゃない」と
言ってくれてうれしかった。
(そうだよね、ありがとう)・・・と素直に思えました。
プレゼントは買ってあったので間に合ってよかった。
その後、マリサとカイと3人で、トムハンクスの「BIG」を見ました。
トムハンクスは大好き!映画もとても良くて泣いてしまいました。
4)2月5日はマリサの誕生日。
カイがふたりでプレゼントをあげようと提案してくれたので、昨日2月3日に
ベネトンに買いに行きました。4725ペセタのセーターに決めました。
ベネトンの店員に「プレゼント用のラッピングを」と言うとなぜか彼女は大笑い。
理由を聞いてみると昨日も金髪の男の子と、オリエンタルの女の子が二人で来て
同じセーターを買って行ったというのです。
ほんとかな?でも事実ならものすごい偶然ですね。
その後、バルでお茶をしながら、いろいろ話しました。
カイも私も車が好きだし、貿易の仕事をしていたという点も一致。
(カイは青果の輸入業を営む企業の御曹司なのだ)
ルディとはまた全然違う、もっと今時の若い男の子~!って感じだけど、
それはそれで面白い。
場所をカイのピソに移して、カードを書いたり包装したりしたのですが
「それぞれの写真を貼ろう」とカイが言い出しカードに貼りつけることにしました。
これはなかなかのアイディアだったと思います。
カイはドイツ人にしては(ごめんね)あか抜けていてセンスがいいとは
思っていたけど偉い!
アルバムを見せてもらったら、昔の彼女の写真があったのですが
ものすごーい美少女でした。
面食いなのね…だからマリサなのね・・と遅ればせながら納得のいった私でした。
私はつい最近まで全然カイの気持ちに気付いてなかった。
よく切なげに「マリーサ」と呼んでいたカイだったけど単なる甘えん坊だと
思っていた私でした。
本当にこういう点は鈍感な私ですね。
マリサに会えると思うとついついうれしくてご一緒してたけど、さぞかし私は
カイの恋路を邪魔していたのでしょうね、といまさらながら反省。
でもめげないカイは偉い!さすが私のmejor amigo(親友)だ!
頑張れカイ!私も頑張るよ!(何を?)
夜はヤオリンと会って、学校主催の「アメリカングラフィティ」を見、
中華を食べ、ヤオリンのピソで話をして帰宅したのは午前3時ころだったかな。
これは公開当時のパンフ。物持ちいいもので。
1975年8月18日 立川セントラルで見たと書いてある。
今思えば豪華キャストだし、音楽がとてもよかった。
エンドロールが泣かせてくれますよね。
アメリカングラフィティは昔好きで何度か見ましたが、スペイン語だと
あまり面白くなかった。
でもなんと、先生の好きなハリソンフォードがとっても嫌な役で
でていたんですね。
この映画からはたくさんの有名な人が出ていますね。
私がこの映画をはじめてみたのが中学生だったことを考えると、
時の流れを感じます・・・。
彼らの着ていたレタードカーディガンとか、ボタンダウン、キルトスカート、
コインローファーなどちょうどアイビーやトラッド全盛のころでしたからね。
私も同じようなスタイルをしたものでした。
でも今私の一番のお気に入りは「BIG」です!トムハンクスもいいし、映画もいい!
皆さんも絶対に見てね!
to be continued・・・