百人一首の紫式部の歌 | 芳村直樹のブログ

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シャンソン歌手・芳村直樹の自己満足的な東京散歩ブログです


NHK大河『光る君へ』の感想ブログです
注意⚠️ネタバレ

第1回『約束の月』につづき
第2回『めぐりあい』がオンエアされました

各回のタイトルについて
とくに説明がされていないのですが、

『約束の月』『めぐりあい』
二つのキーワードから
百人一首の紫式部の歌を連想したので
勉強しておきたいと思います


画像はWikipediaより借用



百人一首57番・紫式部の歌



原文

めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに

雲がくれにし 夜半の月かな



口語訳

せっかく久しぶりにめぐり逢えたのに

あなたなのかどうかもわからないほど短い時間で

あっという間に帰ってしまわれました

まるで、雲隠れした 夜中の月のようでしたね



「めぐりあひ」の対象は「月」ですが、

新古今集の詞書から

幼馴染の友人(女性)であることが

わかるそうです

「月」と「めぐる」は縁語です

「見しや」の「や」は疑問の係助詞

結びは省略されています

「それ」は表向きには「月」のことですが

幼馴染を重ねています

「と」は、引用の格助詞

「も」は、強意の係助詞

「わく」(分く・別く)の未然形「わか」に

打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」

「間に」の「に」は時を表す格助詞

「見分けがつかないうちに」の意味

月(幼馴染)が雲隠れしてしまった

完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」

過去の助動詞「き」の連体形「し」

「夜半(よは)」は、夜中、夜更け

「かな」は、詠嘆の終助詞です



僕は

ずっとこれまで

恋愛の歌だと

思いこんでいたのですが、

実際は

幼馴染(女友達)と再会したのに

すぐに帰られてしまった

寂しさを詠んだ

歌なのだそうです



第1回のタイトル『約束の月』

第2回のタイトル『めぐりあい』が

この歌とは

直接は関係ないのかもしませんが、

思い出したので

書き留めておきました


今回は、こんなところです。。。