源融ゆかりの塔
52代嵯峨天皇の第16皇子
源融(みなもとのとおる)(822〜895)は
『源氏物語』の主人公
光源氏のモデルの一人といわれています
この塔は
源融の供養塔といわれる九重の石塔
塔身には四方仏が刻まれ
基礎の格狭間と呼ばれる部分には
蓮華が彫刻されています
九重目の本来の笠は失われ
宝篋印塔の笠で代用されています
この渉成園の地は
源融が営んだ
六条河原院の旧蹟
という伝承がありました
しかしながら現在は
歴史学的に見て
河原院の位置は
七条坊門小路(現・正面通)以北
万里小路(現・柳馬場通)以東であるとして
関係を否定する説が出されています
碧玉の石幢
石幢(せきどう)というのは
通常の石灯籠と違って
笠の部分に蕨手と呼ばれる装飾が無く
竿に節が無いなどの特徴があります
石灯籠でいう火袋にあたる部分は
平面が六角形の仏像を安置するための
龕(がん)となっています
碧玉(へきぎょく)は
青色をした貴石のことですが
この石幢の石質は青味がかっておらず
なぜ碧玉と呼ばれているのかわかりません
回棹廊(かいとうろう)
北大島と丹風渓(紅葉の一帯)を結ぶ木橋
安政の大火(1858)で焼失する以前は
朱塗の欄干を持つ反橋だったそうです
現在は中央が唐破風の檜皮葺屋根です
獅子吼(ししく)
入江奥にある築山の石組の下に
注水口が穿たれています
印月池の水源の一つ
古くは高瀬川の水が引かれていましたが
現在は地下水を汲み上げ
流れとしているそうです
代笠席(たいりつせき)
明治21年(1888)再建
人里離れた地を訪れた旅人が
笠がわりに雨宿りする席という意味
縮遠亭(飯店)
代笠席(茶店)
漱枕居(酒店)と
煎茶三席として用いられたようで
園内に三席が完存する
珍しい例となっているようです
今回は
前知識なしに入園したので
見るべき箇所を
見落としてしまった点が
多々あります
僕としては
大好きな類いの庭園
なので
是非また訪れて
きちんとレポートしたいと思っています
次のブログは
最後の訪問先
お東さんです。。。