ライフ

ファイナライズ

コーチ

くりちゃんです

 

 

終活の時期に始めた二拠点生活

 

横浜と軽井沢を行き来しつつ

 

人生(life)を

まとめ上げていく(finalize)

過程を実況中継しています

 

 

 

 

 

大学教授って暇なんでしょ

自由時間たくさんらしいし

 

という声にたいして

 

いえいえ
肉体労働しかも神経をバリバリに使う労働

に駆り出されるんで

へとへとになることあるんです

 

という話しをした

 

とは言え

この商売を40年以上つづけてきた

楽しかったからだ

 

大学教授の仕事の醍醐味は

研究

自分の好きなような形でプロデュースできることだ

 

その研究成果を届ける先が学会という場所である

研究論文を書いて学会に提出する

学会には編集委員会というものがあって

編集委員がその論文を読んで評価判定する

査読によって学会誌への掲載の可否が決まる

 

 

 

 

大学を退職し

学会委員も退任している私のところに

査読依頼が来た

 

 Today I am writing to you on behalf of the editorial board of "Interface –Journal of European Languages and Literatures" to invite you to review an article that has been submitted to us. 

The article is entitled “Agency in Translation: The Case of Tito N. Sarego’s Fascist-Era Translation of "The Sittaford Mystery," whose abstract is attached hereby for your reference.

 

 

という書き出しだ

"Interface--Journal of European Languages and Literature"

という国際学術雑誌からのもので

この雑誌に投稿された論文が

アガサ・クリスティーの『シタフォードの秘密』の翻訳

について論じているようだ

 

 

翻訳というと

一つの言語をもう一つの言語に置換えるだけの

機械的作業と見なされていることが多い

 

しかし

言葉を置き換える際にさまざまな思惑が入り込んでいる

 

 

査読を依頼された論文は

ファシスト体制下でこの作品を翻訳したケースを取り上げ

ムッソリーニ体制下で

どのくらい全体主義的イデオロギーに順応する言葉やレトリックを

使っているのかを検証した論文のようだ

 

 

おもしろそ~ 

 

 

イェール大学に滞在していたとき

ナチス体制下で全体主義に加担した疑惑をもたれた

ポール・ド=マンという批評家について

話題が沸き起こっていたことがあった

 

 

言葉とは権力によって見張られていることがある

 

 

コロナ騒ぎがおこってからのここ3、4年

テレビ、新聞、雑誌での言葉使いと

ネット内での言葉使いが

大きく乖離しているのを見てきた

 

これも一種の権力による検閲の結果(効果)なのかもしれない。

 

 

 

 

ところで査読依頼である

以前なら喜んで引き受けたであろうが

今回はご辞退した

 

5月末の締め切りだったこともある

 

5月中は

終活のことで

やりたいことがいっぱいあるもので・・・