初もうでの散歩に出た。
下北沢駅を迂回して環状七号線へ出る。
ほどなく小田急線世田谷代田駅だ。
それほど登った気はしないのだが、
小高いところにあるためか、
西の方角にはさえぎる建物もなく、
富士山のシルエットが美しい。
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小田急線世田谷代田駅
急行もとまらない目立たぬ駅だが、最近注目を集めているらしい。
昨年放映されたテレビドラマ ”サイレント” のロケ地となったからだ。
カメラを持った人たちがうろうろしているので、始めは何かと思った。
”サイレント”の中で重要なスポットであるとのこと。
彼らは聖地巡礼をしていたのだ。
わかる~
ロケ地に身を置くと
ドラマの人物たちと現実につながった気持ちになるんですよね~
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23年前 私もあるテレビドラマに心奪われたことがある。
ドラマの世界に入り込み、そこに繰り広げられた人間関係に
視聴者でありながらどっぷりと心をつないでしまった。
”白い影”(TBS)
2000年1月から3月放映
中居正広と竹内結子が医師と看護婦を演じた
渡辺淳一原作のドラマ
不治の病を抱えた医者がそれを隠しているという設定。
彼が支笏湖に身を投げたあと振り返ると、生前の彼の言葉に別の意味が見えてくる。
このドラマを見た人達の中に、医師直江庸介とそれを演じた中居正広を語ることばがとまらなくなるといいう症状を呈するものが続出した。
NN病(直江+中居)
という名前まで出現するしまつ。
しっかりNN病にかかった私は直江と中居について語りちらして心理学の雑誌PSIKOに連載を書いた。
それを書籍として出版したのが、
2003年光文社出版
人はなぜ『白い影』を語り続けるのか
直江庸介という誘惑
篠原沙里
ペンネームで出版したこの本は瞬間風速的にはアマゾン1位になった。