ふるさとを出て 何年が経ったでしょう
田舎の何も無い ただただ田舎という形容しか付かない
しかし 今誰もいなくなり 主をなくした家は まだ立っているであろうか?
竹に占領されて 庭も畑も見る影がなくなったであろう
御墓もこちらに移動したので ますます遠のいた。
でも 心はまだまだ ふるさとにある。
庭の花と同じものが 咲けば思い出し。
収穫していた果物が 出始めれば思い出し。
季節が変われば 思い出し。
あれほど嫌だった ふるさとが 懐かしい。
こどものころ 何かに必死で生きていて
どうにか自分を表現しよう 自分も見てもらおうと必死だった。
でも 表現が上手く行かず
表現が下手で 何処かもどかしいものしか残らず
でも 何処かに喜びを見つけ
それなりに 幸せ感も持ち
そんな若い頃を過ごした ふるさと
何時までも心のふるさとは 消えない。