長崎大学病院(長崎市)は23日、24年前に泌尿器科で長崎県内の女性(当時30歳代)を手術した際、体内にシリコン製のチューブ1本(長さ約10センチ、直径1センチ)を置き忘れていたと発表した。
女性の体調にチューブが原因とみられる異常は確認されていないという。病院側は女性に謝罪した。
発表によると、女性が昨年12月、同病院でコンピューター断層撮影法(CT)検査を受けた際、
女性は2010年10月にも、同病院のCT検査でチューブのような陰影が確認され、放射線科の医師が電子カルテに所見を記入していたが、泌尿器科の医師がカルテの記載を見落とした。
病院側は今年1月、女性に経緯を説明して謝罪。チューブの除去については、全身麻酔が必要で危険を伴うため、様子をみて対応を考えるという。
宮崎泰司副病院長は記者会見で「患者の方、ご家族にご迷惑をかけ、深くおわびする。今後は医療安全態勢の強化を一層図っていく」と陳謝した。