こんにちは。
mizukiです
公立中学校 支援級在籍
軽度知的障害(IQ50〜69)
ケーくんと、
姉のネー子、パパとの静かな日常
を書いています
ケーくんは、
中1の秋から不登校気味。
躁うつ症状に悩まされながらも
成長を見守っています。
卒業式が終わり…、
明日は?
学校行かなくていいの?
もう、卒業したよ
そっか。
そんな確認がおわると
「うしっ!ママ、おはよーう!」
ケーくんの元気な声。
「パパは?ネー子は?いる?」
まずは、家族全員を確認します。
調子の良い日は
すぐに分かる。
大抵は、こうして
みんなの存在を確かめることから
始まります。
身体が軽そうに
スタスタ動いて、
玄関に置かれた
ネー子やパパの脱ぎっぱなしの靴を
何の気なしに
揃えてくれる
そういうところ、
本当に良く気がつくケーくん。
そんな日は、
食事のお手伝いも
楽しんでやってくれます。
「今日はお味噌汁の担当ね」
「分かった」
スッとキッチンへ入ってくる。
おしゃべりしながら
鍋に水を入れるケーくん。
でも……ちょっと多くない??
「本当にお椀に4杯入れた?」
「…え、入れたよ?」
「もう一回数えてみて?」
「えっと、
パパ、ママ、ネー子、ボク…」
指を使って数えるのが
苦手なケーくん。
それでも、形だけでも
指をぎこちなく折って使う。
「いーち、にー、
……それでさー、
仮面ライダーガウがぁ!」
「ほら、集中!次は何杯目?」
「えっと??さん?よん…、
あ、さっきより少なくなった!」
そんなふうに笑いながら、
ちょっと慌てながら
一緒に食事を作る時間。
昆布が瓶からでなくて
悪戦苦闘したり、
具材を入れる順番を確認しては、
湯気に気おされて
ビクビクと入れたり。
「えー、昆布がでないぞ!
クソッこの瓶の奴め!!」
「熱い!この湯気め〜」
「味噌が…全然溶けないよ。」
「だし汁につけて溶かすんだよ。
ほら、沈めてみて。」
しばらくやってないと
また一から、丁寧に。
味噌を溶かすのに
のんびり10分。
それでも、ちゃんと最後まで
作りきる。
「最後に火を入れてね。
ふつふつする前に、止めるよ〜」
「お、ふつふつ来たか?
きたぞ!!
はいー、終わりー!
ゲームしてくる!!」
ケーくんが担当した料理は、
どこか、
ほんのり甘い味がする。
こういう時間って、
すぐに過ぎてしまう。
そして、
いつの間にか忘れてしまう。
だから、残しておきたい。
調子のいい日、
調子の悪い日、
何気ない日の会話。
そんな今日は、
さらにスペシャルサービスが
ありました。
寝る前に、
合唱曲のテナーを
披露してくれたのです。
寝室のドアにもたれて
みんなとの合唱を
思い出しながら、
歌を聞かせてくれるケーくん。
何度聞いても、
感動するよ。
「どう?良かった?」
「すっごくよかったよー!」
みんなで歌った
卒業の歌は、
ケーくんにとっても
すごく心に残って、
式が終わっても、
何度も何度も
自分のパートを
歌ってくれます。
卒業式のお花を眺めたり、
文集や寄せ書きを
一つ一つ、何度も
丁寧に読み返したり、
ケーくんにとって、
とても大切な時間だったみたいで
心ゆくまで
余韻に浸っています。
そんなケーくんをみるのが
私は大好きです。
今日も
ありがとう



