こんにちは。
mizukiです



中学1年生 支援級在籍
軽度知的障害(IQ50〜69)
ケーくんと、
姉のネー子、パパとの
静かな日常を書いています
明らかな気分の変化が見え始めた
小5当時を振り返っています。
続きです。
車で30分ほどの、
行き馴れない場所にある
そのクリニックは、
ご年配のドクターがやっている
精神科で、
ホームページを見ると、
長年、子どもの精神医療に
取り組んでいるようでした。
初診の日…
穏やかな午後でしたが、
わたしはなぜか
とても緊張して
車を運転していました。
ケーくんは
ややハイ状態というところです。

午後一番の診察室で、
ざっと今までの経緯と
放デイの先生に
受診をすすめられたことを
話しました。
先生はケーくんの方を見て
色々と話しかけますが…
ケーくんは回るイスが気になって
カラ返事。
仕方がなく応答する、というような
感じの悪い態度でした。
一通りの診察が終わると
先生は口を開きました。
(ドクター)
「ご家庭では困っていないんですね?」
(mizuki)
「はい、まあ。…テンションの上下は感じますが、生活は普通にできてます」
「薬、飲みたいの?
飲ませたいならいくらでもありますがね。」
「えっ…?
いや、あの…どうしたら良いか分からなくて…。
飲んだほうが良いのでしょうか?」
「彼の今の状態が、
受け入れられている環境であって、
他害や自傷がない。
つまり、対応できている。
そういう場合はね、
普通は薬なんていらないんですよ。
本来なら、病名だっていらないくらいだ。
無理に診断なんてつけないほうが良いんです。
受け入れられる環境があるのなら、ね。」
「また、どうしても困った症状が出たら、
来るということでどうですか?」
「……はい…。」
その日のケーくんは、
いつもの状態からすると明らかに
落ち着きがありませんでした。
ぶつぶつと言葉は多いし、
イスはくるくる回すし、
机の上のものを勝手に触ろうとするし、
じっと座っていられません。
これは、私達にしたら異常です。
けれども、
会話は一応できます。
指示も素直にききます。
部屋を飛び出すわけでもない。
確かに初めての人からしたら
異常ではありません。
以前を知っているから、おかしいと
感じるのですが…。
なんだか、混乱しました。
わたしは、
これまでのアップダウンの中で
本来のケーくんが
どんな子だったのか
思い出すのが
難しくなっていました。
そのことが、
自分にとって
一番ショックなのが
分かりました。
本来のケーくんって…?
今、見えているのが
今の本来のケーくんなのかな…?
そして、
初めて私の目の前で
大きな躁状態が
出ることになります。
続きます。