Anita Ellis, Eugenie Baird | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年10月7日(月)
Anita Ellis, Eugenie Baird(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャケット(★★★☆☆)
ジャンル:Soul Vocal

Side 1  Anita Ellis With Mitchell Ayres And His Orchestra
1.Invitation To The Blues    3:25
2.Stardust    3:02
3.Sleigh Ride In July    2:31
4.More And More    2:55
5.You Always Hurt The One You Love    2:05
6.Stormy Weather    2:40

Recorded Jan. 19, 1945
 
Side 2   Eugenie Baird With Cavalcade Orchestra
1.It's De-Lovely    1:24
2.I Hadn't Anyone 'Till You    3:02
3.What Is There To Say?    2:40
4.I've Got The World On A String    2:30
5.What'll I Do?    2:28
6.I Still Get A Thrill (Thinking Of You)    3:17

Recorded Jun. 23, 1950

Anita Ellis, Eugenie Baird(vo)

Released by Audiophile – AP-38(mono)

昨日の日の入りは17時34分だった。
今朝の日の出は5時56分だ。
夜来の雨が止んで雲間から陽刻が射している。
雨上がりで大気がしっとりしている。

アニタ・エリスの45年録音とユウジニ・バイアードの50年録音。
オーディオファイルのオリジナル盤である。
ジャケットは手抜きそのものだね。
商売をしようという気のない困った代物だ。

表面はアニタ・エリスの歌唱だ。
45年にしては実にすばらしい録音である。
オケ伴はミッチェル・アイアース楽団である。
“Stardust”の歌唱が悩ましくて胸が躍る。

エリスは16歳からロサンゼルスのラジオ局で歌っていた。
映画の吹き替え歌手も務めていたと言うから
かなりの実力だったんだろう。
滑らかで潤いのある歌声が見事だ。

裏面はユウジニ・バイアード。
50年の録音である。
オケ伴はダルテガ指揮のキャバルケイド楽団だ。
ちょっと古典的な編曲である。

エリスとバイアードを組み合わせたのはどういう意図か。
すこし似た雰囲気のするカップリングだ。
アタシとしてはエリスの素直な歌唱の方が好みだけれど
バイアードの穏やかな歌唱も捨てがたい。

カップリング盤は“取りあえず感”がしていいものじゃないけれど、
この二人はなかなかアルバムに出逢わないので
こうして聴けるのはありがたい。
雨上がりの朝にいい心持ちになったアルバムでした。