Something Sweet, Something Tender/Aki Takase | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。

Something Sweet, Something Tender/Aki Takase(★★★★★)

 

CD
1.Crepuscule With Nellie(Thelonious Monk)7:04
2.Walking Batterie Woman(Carla Bley)      4:47
3.Something Sweet, Something Tender(Eric Dolphy)5:18
4.Intermission Music(Carla Bley) 3:03
I. Something For A.
5.57577(Aki Takase)                 4:00
6.More Than Truly(Aki Takase)  1:17
7.Into The Silver Down(Aki Takase)2:22
8.Possibly You Like The Thrill(Aki Takase)1:48
9.Against Darkness(Aki Takase) 2:43
10.Deep By Deep(Aki Takase)   1:03
-
11.Globe Unity(Alexander von Schlippenbach)6:56
12.The Sphinx(Ornette Coleman)      3:50
13.Peace(Ornette Coleman)             5:34
14.Locomotive(Thelonious Monk)      3:04
15.Hinter Meinem Rücken(Aki Takase)3:31
16.So Long Mr. T. Shimizu(Aki Takase)4:24

 

高瀬アキ(p)

 

Recorded May 28-30, Jun. 17, 2007 at Audio Cue Studio Berlin
Released by Enja Records ‎– enja CD 9188

 

今日から七二候では“楓蔦黄(もみじつたきばむ)”。
確かにそのとおり。
街路樹がみな色づいてきた。
アタシゃこの季節感が大好きですよ。

 

ふだんは週休日なんだが、
勤務調整で年に一日だけ勤務せねばならぬ。
ちぇっ、明日は祝日だから我慢しよう。
トウカエデが濃い臙脂色に紅葉している。

 

アタシは臙脂色が好みだ。
高校生の時に乗っていた自転車が臙脂色だった。
鈍い半艶塗装で内装三段変速仕様、自慢の愛車である。
米国の古いトラックに一番似合う色は臙脂色だ。

ボンネットがやたらでかく丸鼻で、
荷台はタイヤハウスの内側で狭いピックアップ・トラック。
これは艶消しの臙脂色が一番似合う。
艶消しなのは、初めからではなく塗装が古びたのだ。

 

初期のワーゲンも臙脂色が似合う。
いずれにしても半艶か、艶消しがよい。
拾ってきた大きなトウカエデの葉も艶消しだ。
机の上に置いているウチに色濃くなってしまった。

 

高瀬アキのピアノ・ソロ。
選曲がものすごいね。
カーラ・ブレイにモンクにドルフィーにコールマン。
いやはや、誰にでも出来るものでは御座いませぬ。

最近の高瀬アキ姐御は、ご尊顔ますます迫力増してきて
なんだか竹城アキとイメージがかぶるぞ。
ジャケット表面はオリエンタルな花柄模様だが
敢えて裏面の“ふてぶてしきご尊顔”を載せてみた。

竹城アキが東北訛りで好き勝手を繰り出す破壊力は
高瀬姐御のピアニズムと共通するものがある。
お二人とも若い頃はお美しかったのに今や・・・、
ああっ、申しわけ御座いません。

 

これだから女性ピアニストはコワイ。
男性のようになよなよ軟弱ピアノは弾かぬ。
カーラ姐御も歳を取るにつれて迫力が出てきた。
ジョニ・ミッチェル然り、秋吉然り。

 

もちろん歳を取っても可憐さを保つ女性は多いが
アタシゃ怖いもの見たさもある。
竹城アキがストリップを再演するなら是非観たいが、ブルル・・・。
あわわっ、重ねてこれは申しわけ御座いません。

 

男性は歳を取るとどうも丸くなるねえ。
最後まで破壊力を保ち続ける男性は少なくなっちまった。
高瀬姐御は独逸の風土がよく似合う。
独逸のアヴァンギャルド連中の破壊力は肉食だからかね。

 

疾風怒濤の高瀬姐御、
CDでおよそ一時間てのは長いぞ。
アタシがプロデューサなら三十分の二枚組にするんだが。
やはりVINYLに勝る音源は御座いません。