今日は電車の待ち時間に、漫画「大正処女御伽噺」の21話をスマホで読んでみました。その感想を書いていこうと思います。
今回の話にテーマをつけるとしたら、「伝わる」・・・でしょうか⁉
夕月と珠彦双方の心からの思い、願いが、相手にちゃんと伝わる瞬間がやってくるという・・・
関東大震災で被災した夕月は生きていました!・・・でも、頭にケガをして意識不明の状態・・・
しかし、大切な人がケガをしているとはいえ、生きていてくれた!
今の珠彦の思いは一つ・・・「生きていてくれてよかった!」、絶対に生きていると信じて探し回ってきた思いが、伝わりました。
そして、この漫画を読んでいる私の思いも伝わって、もうあふれる涙を止めることが出来ません・・・必死な珠彦に感情移入しすぎかも・・・⁉
医者である叔父の診断では、頭の傷は浅く命の別状はないが、衰弱しているので、このまま意識を取り戻さなければ衰弱死する可能性がある・・・というもの。
一向に目を覚まさない夕月を、珠彦は一晩中付きっきりで看病していましたが、今度は目を覚まして欲しいという思いが伝わるのでしょうか⁉
この時夕月の意識は、珠彦と出会った頃の記憶の中をさまよっていました。
珠彦の父親の、息子に対するあまりに非情な仕打ちや薄情さを知り、珠彦の生い立ちを理解したうえで、自分だけは彼を信じてそばにいようと決意した日のこと・・・
ずっとずっと独りぼっちで、人に甘えることが出来ないまま成長してきた珠彦に対し、「君は少々お人好しすぎないか⁉」・・・と言われるほど、かまってかまって、尽くして尽くして、支えてきた日々のこと・・・
無表情だった珠彦に笑顔が出るようになって、嬉しくてたまらないし、一緒にいるだけでポカポカと温かい気持ちでいっぱいになった日々のこと・・・
そして、自分が「初恋」をしていることに気づいて、その恋焦がれる思いを伝えたいのに言葉に詰まって何も言えず、毎日毎日苦しい思いをしていた、つい最近のこと・・・
こんなことになるなら、あの時思いを伝えておけばよかった・・・
もし望みが叶うなら、一目お目にかかりたい・・・
その時、遠くから聞こえてくる珠彦の声が・・・
「ユズ、ユズー!」
目を覚ました夕月は、目の前にいる珠彦の顔を両手でガシッと掴んで、「好き、大好きですーー!」・・・と、絶叫!
伝えたくてたまらなかった思いを、今ようやく伝えることが出来ました!
ただ、大勢の人がいる救護所だったので、珠彦は大慌て、一同苦笑い・・・
でも、よかった、よかった