ギャグから非日常路線に一気に舵を切ってからの古谷実の、非日常路線部門における大傑作ではないでしょうか。

大ゴマを多用しつつ作画の緊張感を決して抜かないのは、つねに眼前になにか迫られ続けているような圧迫感があり、いい意味での息苦しさの中で展開されるストーリーの異様さが魅力です。

また、非常に例外的に、漫画の映画化が大成功をおさめた例である点も特筆すべきでしょう。

森田剛、濱田岳の二大実力派若手俳優の起用で、話題性以上の仕上がりとなった映画は公開当初は評判を耳にしない日がないほどの人気
でした。

セックスと殺し、という二つの祝祭が交錯する場面の描写は、漫画の映像化としては驚くほど効果的に演出が出来ていたと思います。




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