目やにが出る仕組み
目やには、医学用語では「眼脂（がんし）」といい、主に以下の2つの仕組みでできます。
1) 目の代謝活動でつくられる目やに
目の表面は、角膜という透明な薄い膜で覆われています。この角膜の表面にある角膜上皮は、常に新しい細胞に入れ替わっています（角膜ターンオーバー）。古い細胞は垢のように剥がれ落ち、涙と混ざって目やにとなります。これが、朝起きた時に目頭や目尻にみられる少量の目やにの正体です。これは生理的な現象なので、心配ありません。
2) 目の炎症反応でつくられる目やに
細菌やウイルスなどの異物が目に侵入したり、アレルギー反応が起こったりすると、免疫細胞が白血球を送り込んで異物と戦います。その戦いの過程で出た白血球や死んだ菌、ウイルスなどが目やにに混ざります。
この場合、目やにの量が多くなったり、色や状態が変わったりすることがあります。以下のような目やにが出たら、目の病気のサインの可能性があるので、眼科を受診することをおすすめします。
黄緑色でドロッとした膿のような目やにが出る：細菌性結膜炎などの可能性があります。
水のようなサラサラした目やにが出る：アレルギー性結膜炎などの可能性があります。
白くネバネバして糸を引くような目やにが出る：ウイルス性結膜炎などの可能性があります。
まとめ
目やには、目の健康を守るために重要な役割を果たしています。しかし、量や状態に異常がある場合は、目の病気が潜んでいる可能性があります。気になる場合は、早めに眼科を受診しましょう。