こんにちは
午後3時、嘘から始まる恋はいかがですか?
「バンドマンと一般人の恋」と聞くと、なんとなく浮かぶのはドラマチックな展開。
でも『カノジョは嘘を愛しすぎてる』は、そんな想像のちょっと上をいく、“ウソ”から始まる恋の物語です。
読み進めていくうちに、そのウソの背景にある繊細さや葛藤がじわじわと伝わってきて、読者の心を掴んで離さない物語です。
1巻から読んでみたい方はこちらから
① ウソから始まる恋だけど
天才作曲家でありながら、表舞台から離れたアキ(小笠原秋)。
自分の素性を隠して、偶然出会ったリコに「一目惚れした」とウソをつきます。
そこから始まる二人の関係は、なんとも言えない甘酸っぱさと、じんわりくる切なさが詰まっています。
なぜそんなウソを?と思ってしまうようなウソ。
音楽は好きだけれど、音楽業界という世界に疲れていたアキ。
リコと出会って徐々に変わっていきます。
② ヒロイン・リコの成長がまぶしい!
一見どこにでもいる女の子、リコ。
でも彼女の中には、音楽を純粋に愛する情熱と、何よりまっすぐな心があります。
そんなリコが、アキとの出会いをきっかけに、ボーカリストとしての才能を開花させていく姿は夢のよう。
オーディションを受けたり、緊張でうまく歌えなかったり。
それでも少しずつ前に進んでいくリコは、読んでいて応援したくなる存在です。
彼女が歌うことで、音楽が“本物”になっていくんです。
少女漫画の中でも、「音楽×恋愛」というテーマは王道かもしれません。
でも、リコのナチュラルな魅力とリアルな成長描写のおかげで、等身大の物語として楽しめます。
③ 音楽の描写がリアルで熱い!
この作品、音楽シーンの描き方が本当に丁寧です。
アキが作るメロディ、リコが歌う声、バンド「CRUDE PLAY」の音楽。
特に印象的なのが、リハーサルやライブのシーン。
演奏するメンバーの感情や、音を合わせる一瞬の緊張感。
セリフや表情だけじゃなく、コマ割りや構図でも伝わってきます。
音楽の世界に関わるキャラクターたちのプロとしての葛藤や、プライドがリアルに描かれているので、読みながら自然と引き込まれます。
「音楽ってこんなに人を悩ませて、でもこんなに誰かを救うんだ」って実感できるシーンがたくさんありますよ。
④ 恋と夢の間で揺れる気持ち
リコとアキの関係は、ただの「恋人未満」ではありません。
お互いの才能や夢に影響されながら、それでも惹かれあっていく。
そのバランスが難しくて時にすれ違ったり、不安になったり。
アキは天才ゆえの孤独を抱えていて、リコの存在に救われながらも、自分の感情を素直に表現できません。
リコもまた、恋と音楽の狭間で揺れていて、“青春の真ん中”。
この作品は、「好き」だけじゃ走れない、現実の恋愛の複雑さがきちんと描かれています。
⑤ 登場人物たちの群像劇もアツい!
主人公2人以外のキャラクターも、めちゃくちゃ魅力的です。
特にCRUDE PLAYのメンバーたちは、それぞれが複雑な思いや過去を持っていて、一人一人の物語がちゃんと掘り下げられています。
仲間であり、ライバルでもある関係。
プロとしての葛藤、事務所との関係、ファンとの距離感。
“音楽を仕事にする”ことのリアルが詰まっています。
そんな中でも、アキとリコの存在が中心となって、物語が静かに熱を帯びていくのが最高なんです。
まるで、いろんな楽器がひとつのハーモニーを作っていくように、それぞれのキャラが音楽と恋を通してつながっていく感覚です。
まとめ:ウソから始まった恋は、音楽でホンモノになる。
『カノジョは嘘を愛しすぎてる』は、少女漫画の枠を超えた“音楽×恋愛”作品です。
音楽が恋のきっかけになって、恋が音楽を育てていく物語。
歌うことの楽しさ、誰かに届けたい気持ち、そしてその先にある“好き”という感情。
読後は、ふと好きな曲を聴きたくなったり、誰かに気持ちを伝えたくなったりする。
そんな、音楽と恋が寄り添う時間をくれる作品です。
全巻セットはこちらから
佐藤健さん、大原櫻子さん主演で実写映画にもなっています
次回は、お客様は神様なお話をお届け予定
また午後3時に遊びにいらしてください
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