今回紹介する漫画は、様々な作品を手がけてきた影崎由那先生が、現在、月刊ドラゴンエイジにて連載している、こちらの作品。
碧海のAiON(へきかいのアイオーン)
高校生の少年、津川 達哉(つがわ たつや)は、両親を事故で亡くし、莫大な遺産を相続し、親戚一家を自宅に招いて暮らしていたものの、自分の居場所が無いと感じ、ひどい孤独感を覚えていました。
そんな時、達哉は学校で宮崎 星音(みやざき せいね)が苛められている現場を目撃。父親の遺言である「器の大きな男」を目指すべく、その場は星音を助けますが、星音本人から「自分は望んで苛められている、余計なことはするな」と言われてしまいます。
友人や先生からは放っておくように言われますが、それでも星音のことが気になる達哉は、放課後に会おうとと校門で待っていました。
しかし、日が暮れるまで待っても出てくる様子がなく、とりあえず校舎を見回そうと近づいた、その時、何か物音がし、上からガラスが降ってきます。
そこで達哉が見たものは、昼間のいじめっ子に首を絞められ、今にも窓から突き落とそうとされている星音の姿でした。
達哉は何とか助けようとするものの、結局星音は突き落とされてしまい、酷い音を立てて地面に激突、血まみれの動かない姿となります。
しかし、突然黒い蛇のようなものが星音の回りに現れると、彼女は起き上がります。
そして星音はその黒蛇アイオーンにいじめっ子を食べさせ、咀嚼させた後に吐き出させます。星音いわく、「アイオーンが食べたのは海から来た蟲で、彼女が自分に苛立ち、攻撃したきたのは蟲のせい」とのこと。
どうやら星音は海にいる「何か」と敵対しているようですが……?
果たして星音の正体、目的は?そして、達哉はそれを知った時、どうするのか?
様々な謎を抱え、物語は進んでいきます。
影崎由那先生は、同じ月刊ドラゴンエイジにて、かりんを連載していました。こちらは吸血鬼ラブコメで、かなり明るい作風でしたが、今回の碧海のAiONは、暗く重いストーリーとなっています。
この二つを読み比べて、影崎由那先生の作風の広さを感じてみるのも良いかも知れません。
碧海のAiON(へきかいのアイオーン) 単行本