コミック未収録作品のプレミアム度
「ちびまる子ちゃん」コミック未収録回 Yahoo!オークション『りぼん』1995年2月号
『りぼんカラーシリーズ』収集に活用した書房のホームページにアップされる新着品説明書きに、”コミック未収録”という文言を目にすることがあった。それは商品の希少さをアピールするものとして使われていることは収集初心者の自分にも容易に察しがついたものである。
1990年後半から1996年前半までの『りぼん』と『なかよし』ほぼ7年分を保管しているということを口頭で伝えて買取店の引き受け価格を聞いたところ、『りぼん』に関しては700円が基本買取額で、ところどころに1000円から1500円のものがあり、一冊だけ10000円の査定額をつけたものがあった。何故この号だけが・・・。早速ネット検索してみたところ、この号に掲載された「ちびまる子ちゃん」は「その98まる子夢について考えるのまき」と題した回でコミック未収録であることがわかった。
コミック未収録作品といえば手塚治虫の「ブラックジャック」には複数の該当作品があるようだ。中でも有名な回は第28話「指」と第58話「快楽の座」で、「差別表現」「差別発言」が主な理由とされているようである。
では、「まる子夢について考えるのまき」は何故コミック未収録となってしまったのか。これについては作者であるさくらももこ本人が語っており、ようであるではなくであるという結論に行き着く。
さくらももこ自身によると、「当時、複数の仕事を抱えて多忙を極めていたことに加えて、いつも来ているアシスタントの都合がつかず、子育てにも追われ、”何が何だかわからない日々”の中で発表した回でありました。とにかく原稿を描かなければと思いつつ よりによって”夢について”などという表現がものすごく入り組んだ構成のストーリーにとりかかってしまい、ああ、こりゃむずかしいやと嘆きながらも必死で描いてはみたものの、出来上がって読み返すともう一度じっくり挑戦し直したいと思う作品になっていたのでありました・・・なので、コミックスに第98話を収録することは悩んだ末に控えさせていただき、またいつかこのテーマでちゃんと完成したものを発表できる時がきたらいいなあと思っております」
いわゆる「封印作品」には、外部からの抗議や、原作者と漫画家の確執、権利関係のトラブルなど様々なパターンがるものの、「まる子 夢について考える」の場合は、さくらももこ本人が作品のクオリティーについて熟慮した末の決断であった。
作品を一読したところ、まさに迷走状態のストーリーでした^^;
Yahoo!オークションに
『りぼん』1995年2月「ちびまる子ちゃん」
「その98 まる子夢について考えるのまき」掲載号を出品してみた
落札額は21000円でした
発行時価格390円
大手買取店査定額10000円


