少 女 1955年(昭和30年)11月号 昭和30年代初頭の『少女』の漫画は手塚治虫のほか、東浦美津夫・野呂新平・高野よしてる・うしおそうじ・入江しげるといった男性漫画家によるものが中心であった。他誌も石森章太郎(石ノ森章太郎)・ちばてつや・松本あきら(松本零士)らの男性漫画家の活躍が目立った。その後、わたなべまさこ・牧美也子・水野英子といった女性漫画家が増えることで、少女漫画は大きく変貌していく。本誌掲載の「白ゆり行進曲」横山光輝は1955年7月号に連載が開始されると読者の支持を得て瞬く間に『少女』の看板作品になった。

 

 

泣くな白鳥 絵物語 勝山ひろし 口絵4色

 

ジャンケン娘 映画物語 美空ひばり 江利チエミ 雪村いずみ

 

そよ風さん 手塚治虫 7頁(4色3+4)1955年9月号 - 1956年1月号

 

作品について・・・「そよ風さん」はドフトエフスキーの「白痴」の少女版とも読めるストーリーである。無垢な純粋さゆえ周囲の人に理解されない少女(そよ風さん)を主人公にして始まったが、読者の理解も得られなかったようである。1956年1月号でそよ風さんは上京する事になり、その後はタイトルを「ひまわりさん」(1956年2月号 - 1956年12月号)に変えて、ストーリーは上京先の活発な少女ひゆ子が中心でそよ風さんは脇役にまわるという異質の作品であった。

 

小鳥や、動物のことばがわかるやさしいそよ風さんのものがたり!三太さんもがんばってね。

 

 

 

はりきり王女 パリちゃん 亀井三恵子 6頁(4色2+4)そよ風さん下段

 

 母の呼ぶ歌 読切 藤子不二雄 2色5頁

 

 

白ゆり行進曲 横山光輝 2色8頁

 

白ゆり行進曲 東京から神戸へ引っ越してきた白百合幸子は、転校してきた日にピアノ音楽会の代表に選ばれる。その日の帰り道、偶然一緒になった先生と幸子は、先生の弟、鉄雄がやくざに追いかけられているのに出くわした。ところが、やくざの兄貴分は、幸子の名を聞いたとたんに逃げ出した。 実はその兄貴分のやくざはパンチの健と呼ばれていたが、戦争中に亡くなったと言われていた幸子の兄、健次だった。健次は幸子に出会ったことで改心し、やくざから足を洗おうとする。だが、密輸を密告されることを恐れた組織の親分は、健次の殺害を子分に命じた。殺されそうになった健次を救ったのは、健次を慕う弟分の辰五郎と三次の二人だった。追っ手から車で逃げようとする3人を、偶然通りかかった幸子達はタクシーで追いかけた。後ろから来る車が追っ手だと信じる健次は、山沿いの道で待ち伏せし、タクシーに岩を落とした。事故を起こした車に乗っていた幸子は、幸いかすり傷ですんだが、なぜか右手が動かなくなっていた…… 東光堂から出版された最初の少女もの作品「白百合物語(改題:白百合日記)」を、雑誌用にリメイクした作品。)(横山光輝 official Web)

 

前号まで・・・幸子の兄、健次は幸子がおいかけてくるとはしらず、道の上に大岩をころがしてにげさる・・・あとからおいかけてきた幸子の車はものすごい音をたてて大岩にぶつかった・・・。

 

やっと見つけたにいさん!その兄のために、白ゆりさんの上に、思いがけないさいなんがかかってきました。

 

 

 

ウララちゃん 水谷武子 2色4頁

 

 

 

うずまくダイヤ 木村光久 2色8頁

前号まで・・・久美子は、にいさんからダイヤをもらいましたが、それをねらう紅バラ女王たちのために、にいさんもおかあさんも、どこかへつれていかれました。そのうえ、いろいろおせわになっている武と正子の家も、ばくはつさせて、こなみじんにしてしまうとおどかされました。三吉は、そのことを知ると、げんかんのよびりんの電池があやしいと、はずしました。

 

「うずまくダイヤ」は、日本じゅうで大ひょうばん!こわい小説のきらいな方は、読まないでね!

 

 

お祭りマンボ 小野寺秋風 2色8頁

たのしい秋祭りのある日、町内では、たいへんなできごとがもちあがりました‼︎さてどんなことでしょう?

 

 

 

どりちゃん 早見利一 2頁

これはゆかいな、どりちゃんのマンガ日記です。

 

カナリヤさん 最終回 東浦美津夫 4頁

再会を目のまえにして 病気にたおれた池田いずみをたずねて みしらぬ宝塚をさまようカナリヤさん(青山トモ子)の運命は・・・また 北海道でカナリヤさんの名をよびつづける松田トシエ・・・。そして 川田先生は思いきって東京を旅だちました。

 

ひとりぼっちのカナリヤさんに、しあわせのおとずれるのはいつの日か?いよいよ大ひょうばん!

 

 

 

チーコちゃん 真下治 2頁

 

 

快傑 ふりそで頭巾 うしおそうし 7頁

前号まで・・・三つ組党はひみつのふりそで友禅をおって街道をくだる。いっぽうおキヌは、ふりそで頭巾にたすけられて地獄谷から京都へやってきたが・・・。

 

たったひとりぼっちになってしまったおキヌちゃん!なぞのふりそで頭巾とは何者か?

 

 

 

キャラコさん 野呂新平 2頁

 

 

明治のお菊ちゃん 高野よしてる 5頁

なくなったやみ代さんがのこしていったつぼにはいったお金を悪い印吉がよこどりしてしまった。そのつぼにはわるものがよこどりしたらおばけになって出てやると書いてあったのでお菊ちゃんはそれをとりかえすためにおばけにへんそうしたのです。

 

お菊ちゃんのおばけ!さて、どんなことがはじまるでしょうか?

 

 

 

 

 

このブログは日本の漫画文化の礎を築いた、主に昭和三十年代を舞台に活躍した漫画家とその作品が、時の経過に埋もれることなく今の時代に語られる事を願って、昭和三十年代の漫画雑誌と作品を紹介してます。ご意見、ご指摘がありましたら、メッセージまたはコメントでお知らせください。よろしくお願いします。