りぼん 1968年(昭和43年)9月大増刊号 昭和30年代の月刊漫画雑誌には、読者の夏休みと冬休みの購買意欲に向けて発行される増刊号があった。昭和30年代の増刊号は月例誌で人気の漫画家による読切作品の掲載が主であったが、40年代に入ると新人漫画家のデビューの場としての役目も果たすようになる。ここで紹介する『りぼん』増刊号は付録の形式にも新たな試みが見られ、それは、まだ新書版によるコミックス化が一般的でなかった時代、月例誌で人気を博した作品の総集編をA5版200頁前後の別冊付録にするというもので、わたなべまさこ「王女ミナ子」前後編、巴里夫「5年ひばり組」連載作ピックアップ版、水野英子「ハニーハニーのすてきな冒険」前後編、牧美也子「りぼんのワルツ」前後編まで月刊『りぼん』の人気連載作品が続き、最後は木山しげるの新作読切「わすれじの面影」258頁の大付録であった。この号の付録は牧美也子「りぼんのワルツ」後編である。
グループサウンズ ゲーム盤
りぼんGSカラージャケット ザ・テンプターズ エメラルドの伝説
りぼんグループサウンズびんせん ザ・ワイルドワンズ ザ・タイガース ザ・テンプターズ
ピンキーのいる街 木山しげる 49頁(4色1+48)
白人と黒人のいがみあうニューヨークの下町を舞台に、人種問題にメスをあてた木山先生の野心作。
木山しげる・・・『週刊少年マガジン』に「王者の剣」(昭和39年1号〜39年13号)の連載などがある。少女雑誌では『少女クラブ』に「月光の天使」の連載があり、作者ならではの描画とストーリーで多くの読者の支持を得た。だが、本誌掲載の「ピンキーのいる街」では描画の変化が著しい。昭和40年代、少女漫画が成熟期を迎える中で新たな挑戦だった。
ホワイト団の女王に選ばれ、とくいのぜっちょうのヘレン。でも、あの日を境にその幸せは・・・。
肌の色がちがうというだけで、憎みいがみあう白人と黒人・・・。彼らは、相手をやっつけることしか考えていない。
スルメの和歌ちゃん 宿題ブルース 依田やすお 16頁
新人依田やすお先生が描く、とっても楽しいお話ヨ!和歌子ちゃんてどんな子かしら?さあ早く読んでね。
スルメがあれば、元気百倍、最高にしあわせという和歌子ちゃん!さてどんな夏休み宿題作戦を考えるかな?
やきもちやきの幽霊 もりたじゅん 31頁
恋ってステキね。でもこんな愉快な、チョッピリ悲しい恋もあってヨ!もりた先生が描く、楽しい愛の物語。
へんな子ちゃん よこたとくお 原案:赤塚不二夫 8頁
「いい子になります」と、ママにちかったへんな子ちゃん‼︎どんないいことしたのかな⁉︎
よりそう墓標 読切 好美のぼる
白い鮫のいる島 五十岸ひとみ 31頁
遠い南の島にくりひろげられる、美しく清らかな恋・・・。新人五十岸先生のロマンチックなものがたりです。
りぼん大学 漫画教室 11頁
ダーリング 北島洋子 32頁
チャーミングな少女ダーリングのもとへまいこんだ一通の手紙!この手紙がもとで奇妙な事件が・・・。
ロボ子さん 前谷惟光 8頁
人間の世界のことは、なにもわからないロボットのロボ子さん。だから、こんなことになっちゃったのね‼︎
星かげのマリア 田中美智子 23頁
マリア様のように心のやさしい少女と不良少女の心をむすぶ、かたい愛のきずな 田中美智子先生おとくいの友情漫画です。
たくさんの拍手をうけてほおをそめる早苗。その感謝のことばはやがて理沙への思い出とつながっていくのでした。