私は以前、松下電器(現パナソニック)創設者の松下幸之助氏の経営哲学に興味を持っていた事があり、松下幸之助氏に関するYouTube動画をよく拝見していました。

 その中で最も印象に残った言葉の一つに、『成功する事にとって、最も大事な事は素直さだ』というのがあります。しかし、私達が思っている何でも 「はい」と言う事を聞く、従順な素直さとは少し違うようです。

 何が違うかというと、明らかに悪意のある間違った命令には、異を唱えるのも素直さの一つだそうです。

 松下幸之助氏が言う素直な対応とは、雨が降ったら傘をさす、夏になったら薄着になる、冬になったら厚着になる、といったその状況に順応した適切な対応の事だそうです。しかし、いざ仕事の事になると、その素直な対応ができなくなる人が多いそうです。

 私は、松下幸之助氏が言う素直な状態とは、『心に濁りがない状態』だと解釈しています。 そのため、もし人に悪意のある間違った命令をされた時、それに従順になると、心が濁っていくのが自覚できると思います。それは、松下幸之助氏が言う素直な対応とは違うと思います。

 私は、松下幸之助氏が言う素直な心を持つには、『相手に順応する素直さ』と同時に、『自分に対する正直さ』も持たなければならないと考えます。その両者のバランスが取れている時、真の素直さを発揮できると、私は考えます。

 私達も、素直な心を持って、仕事に臨みたいものですね。