4年目の春
伊王島の猫
いつもよりも早い春の訪れに 猫達も生き急ぐかのように
飼育放棄屋敷の猫達も相次いで旅立っていきました
いちばん気がかりだった、ラッキーが旅立った事で
少しホットしています
他の子たちなら ここ以外の場所でも逞しく生きていけそうに思えるからです
4年目の春を迎えて
飼育放棄猫たちにも変化が出てきました
ボスだった大吉は足を折られてから すっかり弱くなってしまいました
大吉が弱くなって長毛のシロがボスになり
クロちゃんとオッサンをコロニーから追い出してしまいました
大吉は餌場に現れる回数も減って体重も軽くなってしまいました
ラッキーが旅立った日 身体に泥をべったり着けて帰って来たこももちゃんが
その日以来 姿を見せなくなりました
Aさんは飼育放棄屋敷のオジさんに叩かれたのだと言います
今朝行くと空き地の横の土手につくったトイレに
瓦が敷き詰めてありました
Hさんの嫌がらせです
他の場所で糞をしないようにと草むしりして作ったトイレでしたが
しょうがない この場所は諦めましょう
徐々に餌場を空き地に移動して 飼育放棄屋敷のオジさんの目に着かないように
しようと思っていたんだけどね
飼育放棄屋敷で暮らせたあの頃は 平和だったな
雨の日だって困らなかったね


