何となく…うまくいかなかった日や
チェッ!と舌打ちしたくなる日も多いけど
そんな日常にある
温かい出来事。
わたしに優しい気持ちを思いださせてくれる
素敵なエピソードを綴っておこう。
チェッ!という気持ちが和らぐ様に…
*****************
私が、今のお店にやってきてから
いったい何人のお客様に
「おっちゃん、どこいったん?」
「いつもの人は?」
と、聞かれただろう。
「おっちゃん?あー前の店長ですね」
わたしは、店長の異動先を伝え
「店長、喜ぶので、寄ってあげて下さいね」
と言って、少々わかりづらいお店の場所を説明する。
異動する前に、
来店下さったお客様に
異動のご挨拶をしていた店長の姿を
何度も見たが、それでも多くの方が
知らずにいて、ビックリされる。
その時も、親子でご来店のお客様に
「おじさんは?」
と聞かれ
「あー、異動になっちゃって…」
と、ご説明した。
本当に残念そうな様子のお嬢様は
「最後におじさんに会いたかったのに…。
すごいショックです」
と、つぶやかれた。
「ご来店頂いたこと、お伝えしておきますよ」
と言うと、
「実は、この子が大変お世話になって…」
と、お母様もとても残念そうなご様子。
その残念そうな様子は
他の方たちとの様子とは少し違っていた。
おじさん店長とお客様の出会いは4年前。
大学入学のために一人で暮らすことになったお嬢様と
その引っ越しを手伝いにきたお母様が
ご来店されたところから始まったそうだ。
お母様のお話によると
その時
お嬢様の一人暮らしを心配したお母様が
これから初めての一人暮らしになるので
とても心配だということと
時々、買い物に寄ると思うので
相談にのってあげて欲しい
と、おじさん店長にお願いをしていったという。
それからお嬢様がお店に寄られた時には
声をかけたり、相談にのったりしてくれていた・・・・と。
私は、優しく交差点でチビッ子の安全を見守ってくれてる
街のおじさんを思い出した。
お母様が更に続ける。
「実は、この娘、体の調子が悪くなって
入院したことがあって
その時もどうしたらいいかわからなくて・・・
病院にずっといられないし
家に戻らなくてはいけないし
で、お店に寄った時に店長に相談してみたのよ。
そうしたら
こんな時はこうしたらいいよ
と、細かくアドバイスをくれたの。
本当にお世話になったのよ。
関西を離れる最後には
おじさんに挨拶してから帰ろうって
決めてたんだよね」
優しいのは知っていたけれど
ガッチリしててちょっと怖そうに見えて
どちらかというと商品一筋にみえるおじさん店長と
お客様とのご縁に感動して
ちょっとびっくりした私。
店長が、沢山のお客様に異動を寂しがられ
感謝される訳がわかった様な・・・
素敵なご縁が沢山あるお店ってやっぱりいい★
と、私も初心を思い出しました。