トータル的に、80代の半分社会の窓が開いていた男性は、私に何を伝えたかったんだろうか…

 

「そこのご婦人?」

 

2匹の愛犬をお散歩していると、

後ろから 中型トラックと共に居た お百姓さんの格好をした男性に声をかけられた。

 

痩せ形でほんの少し腰の曲がった男性は、立地の良い土地に草刈りに来たという。

 

始めは、犬はいくらで買ったのかを聞きたかったらしいが、

話は飛んで、兵隊の話から 自分はどこに住んでいるのか、姉たちの話、どのくらい土地を保有している、そして今現在草刈りに来ている土地は、担保に入っているということ、あらゆることを伝えてくださった。

 

彼は、犬にまつわる話をしたかったんだろう。

彼は、誰かと話したかったろう、

私もさ、君に助けられたさ。

 

小学校の時は、親戚のおじさま達が何時だって、戦争の話や戦後の話をしていたさ、

今や、祖母も死に、そういう話に私は飢えていたのかもしれない。

 

懐かしい空気は40分ぐらい続いたんだと思う、

愛犬はしびれを切らして、若い男性がいるものなら、どんな遠くであろうが、喘ぎ声を出していたが、

一瞬たりとも、彼女たちは その老いた男性に興味を示さなかった。

 

愛犬たちの好みの男性というのは、さっぱり分からない。

 

彼女たちはいつだって躊躇することなく、好みの人間や犬に積極的に近づいていく、

どんな時も力ずくで そこへ到達させようとする。

 

そうね、私たちも、引き寄せあった。

どうしても人のぬくもりが欲しい時って 引き寄せあうものなのだ。

きっと彼も私に救われ、私は彼に間違いなく救われた。

 

犬を飼ってみたいという 夢のような あこがれを持つ彼の心が

いつも満たされていることを願う。

 

明日もその道を通るだろう。、

人は人恋しいものである。

You tubeだけでは 満たされないものがある。

 

 

思うとおりに 時は流れている。