F-TOYS 1/144 F-14トムキャット トップガン・マーベリック版(再) 2023年製作

 

2022年に2つ製作しておりましてこれで3体目だったりしますので正確には再々です。

1・2体目を製作した時はまだ絶賛公開中のブルーレイ等発売前だったために劇場で観て覚えてる限りの感じで作っておりましたが、ブルーレイ発売でようやくじっくり細部を確認できるようになりました。

そうなるといろいろ違うところが分かってきて気になりだすともう落ち着かず、自分的決定版を作ろうってことでまた作った次第。

 

 デカールは前回作った時の残りを使えたのと、3体目ともなると大分慣れて効率よく進められたので割と短期間で製作できました。

今回は全バラして全塗装しています。

 

昨年作った物と映像とを比較して判明した相違点としては下記の通り、

・ミサイルはスパローを両側に1本ずつ、大きいミサイル(フェニックス?)は付いていない

・主翼上面のマーキング(国マーク)はない

・左の水平尾翼とその付け根あたりに青の線がある、また水平尾翼の尾部に白い部分が見える

といったところを踏まえて作りました。

 

また、ちょっと汚し強めにしてみました。劇中でもここまで汚れてなかったように見えますが、年代物感強くという感じで。

 

よう見えませんがマーベリックとルースターのヘルメットも頑張って塗ってます。

 

自分的には納得のいく形で作れたので満足しました。

 

---------------------ここから映画の話------------------------

ここから映画の内容についての与太話、というか自分なりの解釈、とかそんな感じの話です。

数カ月ぶりにブルーレイで観ましてやっぱええなあと。それで以前よりあれこれ考えていたことをつらつらと書いてみます。

 

基本的にとても分かりやすい王道物語ではあるのですが、何カ所かこれはなんだろう?とか、こういう意味があるんじゃないか?というような場面や要素があります 。自分的に 。

1)ホンドーが何度か言う「その顔は好きじゃない(I don't like that look,Mav.)」

2)2:15タイムアタック成功後のホンドーの表情

3)そもそもホンドーって何者?

4)アイスマンの言う「It's time to let go」

5)ラスト、帰還後の甲板でルースターに言う「Thank  you for saving my life」

などなど。

 

1)ホンドーがこれを言ったのは序盤のダークスターと後半の出撃の時でした。マーヴェリックが覚悟を決めている時、なにか大きいことをやろうとしている時(それも仲間のための犠牲的な何か)、の顔なんだと思います。

 マーヴェリックは前作のグースの件を未だに引きずっている・仲間を助けられなかった自分を責め続けているのは劇中の描写から明らかです。

 その意識から、自分が幸せになることを許さず昇進を拒み家庭を持つこともしない。ペニーと何度もいいところまでいって破局を繰り返したとありましたが、いいところまで行くと「やっぱり駄目だ」と自分から関係を壊すような振る舞いをしてきたのではないか。

 そしてまた、自分のキャリアを仲間を助けることに費やしてきたのではないか。その時々の仲間を助けることによる贖罪、あるいは仲間を助けるという行動に隠された物理的・社会的な破滅願望か(ただしパイロットとして優秀すぎるので「絶対に死なない」)。

 ホンドーは長い付き合いでそれが分かっていて、マーヴェリックがまたやろうとしている(だが自分には止められない)、ということからの言葉なんじゃないかと思います。

 

 ただダークスターの場面では、その流れでマッハ10を実現して目的を達成したことで一旦開放され、純粋に自分に一瞬戻れたことで飛行機乗りの自分として限界に挑みたくなりスロットルを開けたんじゃないかなと思ってます。あそこでちょっと茶目っ気のある顔するんですよね。

 

2)ここもまた、このまま作戦内容を変更されたら絶対に誰かが死んでしまう、元の作戦でなければならない・そしてそれは実現できると証明することでメンバーを救うことになった一方で今回はいよいよマーヴェリックのキャリアが死んでしまう(結果的にはそうはならなかったけど)ことを「とうとうやってしまった」という顔をしてるんじゃないかと思うんですよね。

 

3)マーヴのいるところに必ず付いている謎の男ホンドーですが。

 これはちょっと妄想の域に入りますが、アイスマンが付けたお目付役なんじゃないかと思ってます。

 アイスマンはこの30年の間にマーヴェリックの状態を見ていた、1)の内容を繰り返す・エスカレートしていくのを見抜いていた(破滅に向かうのを止めようとしたこともあったのかもしれない)。自分が管理職になり現場から離れマーヴェリックを見ていられなくなるようになり、自分の代わりとなって人物をマーヴェリックの側に置く必要が出てきた。それがホンドーであると。

 マーヴェリックの異動先に付いて回るのは軍人である以上本人の意志ではできる訳もなく、命令である筈です。それが出来るほどの権力を持っている、「The Almighty and your guardian angel」的な人物の介入であることは明白。それはアイスマンしかいない。

 最初のブリーフィングでサイクロンがホンドーをチラ見する時の表情も、『アイスマンが言うから置くことにしたが、この男はなんなんだ』という風にも見えます。

 そしてまた劇中で言及されたその他の件でものアイスマンの度重なる介入はそういうこと、隙あらば破滅に向かおうとするマーヴェリックを救おうとしていたってことなんじゃないかと思います。

 

4)今回の作品は、前作から止まっていたマーヴェリックの時が再び動き出すという物語だと思います。字幕では「過去は水に流せ」と訳されていましたが、これは文字通り「もう前に進む時だ」、きっとアイスマンが何度も言ってきた(思ってきた)ことなんじゃないかと思っています。

 

5)敵地でヘリに撃たれそうになったマーヴェリックの命を救ったということ勿論ありますが、今回の作戦を成功させた・全員帰還を達成したことで「仲間を救う」、何よりグースの息子であるルースターを救う(これまた物理的に&彼をパイロットとして成長させたことの両方、まあ物理的にはハングマンのお蔭もあるんですが)ことで、マーヴェリックの贖罪の旅が終わり時が動き出した。それにより、マーヴェリックの人生を救ったという意味での「saving my life」でもあるのではないかと思っています。

そう見ると、字幕でちょっと違和感のあった「父の代わりです」は実は核心を突いた訳なのかもしれないと思ってもいます。劇中の、作品世界のルースターの台詞としてはやはり違和感がありますが、上記の解釈でのメタ的視点台詞では、という意味で。

 

なんてことを踏まえてまた観たくなってきました。年末年始に各地の劇場でまた上映されるようで、どこかで行ってくるとしましょう。