バイクで函館 (セロー250) #3 復路 | Sadless Madness

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前回の記事:バイクで函館 (セロー250) #2

函館市内のホテル「法華クラブ」で宿泊。朝食は素晴らしかった。
卵焼きが美味い、も美味い、豚汁も美味い、パンも美味い。ありがとうございました。
ところが外は雨が降っている。おいしい朝食をいただき、いざチェックアウトという時にこの仕打ちは、観光を楽しもうというポジティブな気持ちを思い切り減退させる。
初日の昼~夜に雨が降らないでくれて本当によかった。おそらく、今回の1泊2日全ての時間雨だったとしたら、私はツーリングの記事なんてアップしていなかったことだろう。

ホテルを出て最初に目指したのは宝来町にある「阿さ利 本店」という名の有名な肉屋で、ここで900円のすき焼き弁当を購入する。そこで買った弁当を近くにある函館公園で食べるという予定だ。
開店早々というのに、店内は混雑していた。有名店だけに、函館市街からの客も多いらしい。私もその一人だ。2階に食堂があり、そこでは上質なすき焼きを食べることができるのだが、値段もなかなかなもので、私の一食にかける金額を大きくオーバーしている。
すき焼き弁当を購入した私は函館公園へ向かった。木に囲まれた高台を発見し、そこで食べることにした。高い場所での食事は、本当に美味しく感じる。しかも静かで、私にとっては最高の環境だ。
食事とは、目の前の料理との対話であり、そこに入り込むノイズは少なければ少ない方が良いし、それでこそ幸せな食事ができるというものである。
今言ったノイズとは単に雑音というだけでなく、精神的な障害全部のことだ。嫌なことがあったり、やらなくてはいけないことを考えたり… 全部会社での食事のことだ。あれほどマズイ飯を喰えるシチュエーションは、減量したい時にはもってこいだろう。

素晴らしい食事を終えた私は、函館公園近くの喫茶店に向かった。
「想苑」という名で、非常に品があって素敵な喫茶店だ。

AM11時 想苑
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とにかく店内の雰囲気が好みだった。薄暗く、静かで、店内はアコースティックな曲が流れている。
あまりに気に入ったので、従業員の許可をいただき写真を撮らせていただいたが、この写真で良さが伝わるか不安だ。

想苑 店内
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ここに、一人で居られた。その幸せは計り知れない。コーヒーも濃厚でとても美味しかった。
バイクに乗って、広いベッドで深く眠り、美味しい食事をし、素晴らしい空間に包まれコクと深みのホット珈琲を飲む。これほどの幸せはあろうか。
全てバイクと出会ったおかげだ。私のような性格の人間にとってバイクは至高の乗り物だった。

良い気分で喫茶店を後にした私は、函館の街を少し回ってから、札幌に帰ることにした。
土砂降りの中、シールドについた水滴を払いながら街を走る。

大雨
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雨が降ってバイクにとって嫌なことはチェーンだ。雨が降って、跳ねた泥水でチェーンがドロドロになって錆や摩耗が発生するおそれがあるので、家にいる時は雨の後は必ずチェーン清掃をしている。
しかしツーリングにおいては、わざわざチェーンルブやオイルを携帯するのも面倒だし、センタースタンドがないバイクは後輪を浮かせられないのでチェーンメンテには相当手間がかかりそうだ。
やむなく、こういう場合は出発前にチェーンルブを多めにつけておいて、雨が降っても耐えてもらうことにしている。
隣車線を走っていたり駐車場に止まっている他人のバイクを見る時は、チェーンを見る。すると、けっこうチェーンが真っ黒だったりサビサビだったりするバイクが多いので、もしかして私は気にし過ぎなのかもしれない。

函館も堪能したしそろそろ帰ろうかと思った所に、ある古臭いいかにも昔から営業していたと思われる「熱帯植物園」を発見した。
天候のためか、もしくは場所が函館の外れということもあるのか、客がほとんどいなかった。
せっかくなので300円払って入場する。

12時30分 熱帯植物園
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園内は閑散としている。ここにはサル山があり、何十匹ものサルが飼われていた。
サルもこの天気のせいか、あまり元気が無いように見えた。しかしたぶん私のほうがずっと元気が無い。
植物園の室内はなかなか良かった。あまり植物には詳しくないが、色々な種類の花や植物を眺めているのは楽しい。
室内で鳥が飼われていたので撮影した。

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植物園を出て、いよいよ帰宅だ。天候には恵まれなかったが、本当に楽しかった。
帰り道砂浜があったので、せっかくセローに乗っているので少し走ったが、非常に地面が柔らかく、スタンドを立てて停車しているとそのままスタンドが沈んで、バイクが倒れてしまった。
スタンドが埋まっているので起こすのに苦労した。これが仮に私の欲しかったタイガー800XCやBMWのF800GSだったりしたら、果たして私は起こすことができただろうか。
というわけで、こういう場面でも、セローの良さを確認することができた。

16時30分 長万部の近くの海沿い
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今回の経験を次回に活かすとするならば、何よりも考えなくてはならないのが防雨・防水だろう。
常に雨との戦いだった今回の旅だが、ちゃんと防水さえ行っていればどうということはないはずだ。
次回に備え私は早速あらたなるグッズを3点購入した。

デグナー 防水バッグ NB-12
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シールライン ドライバッグ バハバッグ
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76 パーフェクトフィット・レインスニーカー
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30Lのメイン防水バッグに、10Lのサブ防水バッグ。
そして完全防水仕様の靴。

これで雨が降っても怖いものなしだ。しかし、こういう風にしっかり準備した時に限って雨は降らないんだろう、どうせ。