13万円貸したせおてん の続き
そのおかあさんは、一筆書くからと 文書にして
せおてんに 渡した
月曜日になれば お金返してくれるから 全然心配していなかった
そして月曜日の夜になった
あれ??来ない…
きっとご主人が帰りに お金をおろしてくるに違いないから
遅くなってるのかな?
でも なんか言ってきても いいだろうに…
電話ぐらいかける事出来るでしょうに…
それも出来ない大変な事が起きたのかな?
いろんな思いが頭の中でグルグル回った
ちょっと ドキドキしてきた…
せおてん夫が帰宅
もちろん 13万円貸したと話してたから
まだ 返してくれてないの…
何も言ってこないけど…
なんかあったのかな…
ちょっと おうちに 見に行ってくるわ
ピンポ~ン
あれ? 電気ついてるのがわかるけど
気配があるけど 出てこない…
えっ?なんで??
居留守?
訳が分からない…
ちょうど その人のお隣に せおてんの友人が住んでいる
こんなこと人に言わないほうが いいかな?
借りた人に 悪い?
貸したせおてんが悪い?
一瞬 考えたけど いや ~それどころの話しじゃない
友人に事情を話すと…
せおてんより20歳ぐらい年下の彼女にも その人は借金を申し込んでいた
彼女には 「親が急きょ入院して 手持ちが足りないから20万円貸して」って
彼女は 気の毒に思って お金の出してきてと ご主人に頼んだ
ご主人は お隣とはいえ 自分の親ほどの歳の人が
自分たちに借金を申し込むのはおかしいと思う からと断ったそう
実は
そのマンションでは だれ彼構わず 借りていることは有名で、
みんなは わかっている事だった…
一回だけでなく
貸してくれると 何回でも 借りに来て
断り切れない人は また貸してしまっている…と
返してもらってない人もいると思うって…
このマンションに来る事になったのも
借金でトラブルを起こして
いられなくなって 引っ越してきたって…
でも…
なぜ ?そんなにお金が必要なんだろう?
その人は 派手な服装とか見たことないし
ずっと 前歯が一本ないし
化粧っ気もない
教育熱心なお母さんなはず…
いや~理由があっても なくても関係ない!
絶対に返してもらわないと
といっても ドアは開けてくれないし 出てこない
その日は 結局合えないし お金も返してもらえなかった…
翌日また家に行っても 出てこない…
電話しても 出ない…
なんで??
ありえない
そこから 引っ越してしまうことはないだろうけど…
でも…
せおてんは お金おろしてまで、なんで貸してしまったんだろう
夫に相談もしないで…
後悔で、胸がドキドキしているせおてんに
夫は どうってことないから 心配しなくていいよ と軽く言った。
次の日 夫にも 一緒に行ってもらうことになった
夫が ピンポンを押して 少し 乱暴に ドアをたたいた
人が出てくる気配がして ドアが開いた
男性が出てきた
「ご主人ですか?」夫が聞くと
「はい。どなた様ですか?」怪訝な顔で聞いてきた
「近所で、子供からのつながりの者ですが、
奥さんに貸した13万円を返してほしいのです」
ご主人は慌てる感じもなく
家の中 の奥さんを呼んだ
奥さんの第一声
「今 子供が家にいるので、耳に入れたくないから 外で話したい」
ええっ なんじゃあ~~そりゃ~
とは思ったけど…
子供に罪はないし…子
供には可哀想なことだし…
気持ちがわからなくもない…けど…
あ~~もうどっちでもいいわ…
二人出てきて ドアを閉めた
ご主人は 奥さんに 確認した
奥さんがうなずくと
ご主人は名刺を差出して 明日には 返しますので、失礼しました。と詫びた。
ご主人は このことを 全然知らなかった様子なのに
奥さんに対して 何も言わない
今までにも こんなことが あったんだ…そう感じた…
翌日 ご主人が お金を返しに きて 借金騒動は終わった。
お金を貸して 返してもらえないと
こんなにドキドキするものなんだ
すごく貴重な経験になったと思った
やっぱり 貸して良かったかも…
そんな気持ちだった。
返してもらえたから?
いや~多分 返してもらえなくてもだと思う…
そして どんなことが思っても
せおてんの気持ちをいつもと同じに 思ってくれる夫に 感謝した。
お金に困った話?ではなくなったかな??
このあと…
今度は、夫に…
福井にいる親友から 30万円貸してほしい…
続く
感謝
せおてん