せおてんの親子課題1からの続きです


Kさんを見て 自分も向かい合おうと

2日後 せおてんは母に会いに行きました。


なにから話せばいいんだろう?

どこからどう話すんだろう?

頭でグルグル考えながら 

結局まとまらないで、実家に着きました。


父と母を目の前にしながら

言葉を出そうとするだけで 涙があふれ

言葉になりません

自分はまだまだ消化しきれていないんだな~と感じました。


お母さん お父さん 私は幼いころの自分の感情を出せなかったみたいで、

そのことが、今でも 自分の感情の奥にあって

その感情が 自分を不自由にさせていてね

今さらって思っていたんだけど

ただ 言うだけを聞いてほしいんだ

そうじゃないと

子供にも同じ思いをさせてしまう

だから自分で 終わらせるだと思っていると伝えた


あのころ 子供のころの私は辛かったんだ

くるしくて 悲しかったんだ

泣きながら 絞り出すように声をだした。

母は目線を落として

「本当にお前には悪かったと思っている

お母さんが再婚しなければよかったんだ」

「いや 俺が悪かった 本当に悪かった許してくれ」父も続けて言った。


「謝ってほしくて 言ってるわけじゃない

いや 違う 謝ってほしいのかな…

でも 今恨んでいるわけじゃあないの 

ただ 子供のころの奥にある感情をだしたいんだ。


私にこの感情がある、こういう連鎖があるっていうとこは

お母さん、お父さんもこの思いが奥にあるってことなんだと思う

お母さんが前に おばあちゃんは、私に何もしてくれなかったって言ったでしょ

お母さんも 心の奥で満たされてない気持ちがあって そう感じてたんだと思う


父が

「俺も15歳で奉公に出されて、東北のほうに一人で行かされて

何年かで、その奉公が終わって 家に戻ってきたとき 

母親から 次の奉公先に行けと言われて

一日も家に泊まることなく 次の奉公先に行かされた

辛く辛くて 一回だけ 奉公先の東京から抜け出した

夜通しあるき 家について 縁側で疲れて寝たら 

翌日には 奉公先から迎えが来ていて

結局 家には泊まれずに 連れ戻されて 

おれは15歳の時から 実家のあの家には泊まったことがないんだ

自分で 学費を稼ぎ 夜学に行って 資格を取って

会社に就職したけど 母親には一銭も出してもらってない

でも ほかの兄弟は違う 俺だけがそんなだった」

父にそんな悲しく辛い少年時代があったのをはじめて知った。


父は 母と結婚する前に2度結婚していた

子供もいるようだが 詳しくはわからない


母は 「本当は父は家庭に入る人じゃあないのよ 私だから我慢してこられたのよ」

子供のせおてんはこういう話しを聞くのが嫌でたまらなかった。

だったら 別れればいいんじゃないといつも思っていたのを思い出した。


あっという間に時間が過ぎた

そして 聞いてくれてありがとうと、肩の痛い父の肩をさすった

足の痛い母の膝もさすった


父母に見送ってもらいながら

ごめんね また言いに来ると思う と車の中で言った

ちょっと 心が晴れた気がした


Kさんのおかげで 父母に向き合えた

まだまだかも しれないけど…

せおてんは 確実に歩めていると確信した。


感謝 せおてん

ペタしてね 読者登録してね