今新年度に向けて
レッスン時間調整の
アンケートを配布回収しています。
『楽しく通えていることに
感謝しています…』
という言葉が添えられていて
それを目にして
なんだか
胸が一杯になってしまいました。
こちらこそ感謝です

このところ
言葉について思う出来事が
重なりました。
ピアノレッスンとは離れた話題ですが。
先日病院のロビーで
座っていたところ
ご高齢の御婦人が後方から
そろそろと歩いて来られました。
「おじいさん
これから診察してもらえるようやで
来てもらえませんかね。
すいません。」
ご主人にそう言いながら
会釈されたのです。
こうして文字にしてしまうと
伝わりにくいのですが
なんとも品があって
丁寧で美しい
穏やかな口調でした。
座っておられたご主人は
スッと立たれ
本を手に御婦人の後ろから
診察室に入っていかれました。
きっと家の中でもこんな風に
接していらっしゃるんだろうなあと
心奪われてしまい
その先
自分の開いていた本の内容が
頭に入ってこなくなりました。
その帰り道のスーパー。
車の乗り降りも濡れてしまうほど
雨が激しく降っていました。
傘をさして顔を上げると
ご高齢の女性が
地面に倒れ込んでいるのが
目に入りました。
傘も手から離れ
ずぶ濡れになっていて
放っておけず
「大丈夫ですか?」
と駆け寄りました。
大丈夫な訳ないのに
咄嗟に口から出たのはそんな言葉でした…
「どの車ですか?
買い物に行きたいんですか?
車に乗りたいんですか?」
車止めの縁石に足を取られて
転ばれたようでした。
「この車です。」
見るとご主人が運転席にいらしたので
「おばあちゃんが倒れてみえます。」
と伝えました。
「全然気付かなくてすんません。」
すぐ降りてこられました。
立ち上がれないんじゃないかと
抱き起こそうと
自分の傘と御婦人の傘をとりあえず
退けようとして振り返ると
立ち上がられていて…
(ああ、立てたんだ、良かった😭)
雨の中、二人で
何度もお礼を言って下さいました。
その高齢のご夫婦も
その所作と口調が
なんとも品があって優しい雰囲気で。
どうか二人揃って
長生きして下さいという気持ちが
溢れて止みませんでした。
また、先日尊敬する先生から
ご紹介いただいた放送の中で
子供達を導いておられる
一流の指導者の先生がインタビューを受け
頑張る子供達や大人の方への
メッセージを問われ
「感謝しかない…」
と声を詰まらせておられて
胸がいっぱいになりました。
こんなにも一流の先生が
謙虚に感謝の気持ちを
持ち続けておられる
だから皆引き寄せられていくんだろうと。
何気なく発する言葉に
人柄は出てしまうもの。
人生の先輩の方々に
道標をいただいた気持ちです。