先日、ピアノのことを知りたくて
ピアノを見にいきました。
フロアーいっぱいのピアノ。
初めて見ました。


絶対手が出ない
スタインウェイの数々や

勿論YAMAHAやKAWAIも

色々な説明を聞き
沢山触らせていただきました。



「実はこれは
一番のお気に入りです。」

案内して下さった方が
そう仰ったピアノ。
座って鳴らしてみましたが
私にはまだピアノのことが分からなくて

へえ、そうなんだ…

くらいにしか
感じられませんでした。



一巡したあと
「自由に見て弾いて下さい。」
と言っていただき

再び
最初のスタインウェイから
回っていきました。


そして
あるピアノを鳴らしているうちに
静かに号泣…
嗚咽が抑えきれなくなりました。

ピアノの蓋に頭を伏せ
嗚咽…



ピアノと自分の波長があったのか
音に感動しているのか

あのピアノが造られてから
これまで歩んできた歴史に
なにかあるのか


初めての経験をしました。



案内して下さった方が

「お客さんが弾いている演奏に感動して
こちらが涙することはありますが
弾いて泣いている方を
初めて見ました。」

と、もらいウルウル(もらい泣き)
されていました。

そのピアノは
その方が一番気に入っていると
一巡目に仰っていたピアノでした。


後日、どうしても気になって
分かる範囲で
あのピアノの辿って来た経緯を
知りたいと伺うと返信が来ました。


岡山県から来て
その後、船で上海に渡り
また船であのお店に来たピアノ。
それ以前のことは分からないと。


持ち主が泣く泣く手放されたものなのか

それとも酷い扱いをされて
悲しい思いをしてきたのか


涙の所以は分からないままです。
なんだか危ない人みたいですね…




あの日から
何か変わった気がします。


練習の為のピアノ
学びの為のピアノ
レッスンの為のピアノ
とはまた違う


自分が弾きたいピアノ
自分が心地よいピアノ
音を聴いている気がします。


『音楽は日常』

つい最近
心にとまった言葉。




なんだったんだろうな…