現在も『学びたい』と私を動かしているものは、自分に対するコンプレックスでしょう。
自分のスタートがエレクトーンであったことがピアノを指導する立場になった時、いつもそれがあたかも悪いことであったかのように自分を苦しめました。
今ピアノやエレクトーンを弾いているお友達はどうですか?
私はただ楽譜を見て弾いて楽しんでいた…そこに特別深い考えも意識もなかったと思います。
学生の頃も、資格を取るために学んでいた頃も、音楽に不誠実では決してなかったと思いますが、そこに追求する程の探究心もなかったと思います。
19年間同居していた義母が亡くなり、嫁としての自分がなくなって、なんとも言えない虚無感に襲われました。
そして、少し自分の為の時間も生まれました。
指導する立場として生徒たちに対する自責の念、このコンプレックスをどうにかしたい…うちにご縁を頂いた以上は良かったと思って頂ける自分になりたいという思いが私を動かしてくれました。
空虚な自分を脱することができたのは、音楽のお陰であり、集ってくれている子ども達への想いがあったから。
恩師の開催されている指導者を集めた勉強会に参加するようになり、体と手について考えるようになりました。
体調を崩していた時に旅先で整体を体験し、その時のオバちゃんから学んだ骨盤と姿勢のこと、10年以上前に少しかじった太極拳、そして勉強会での体や手の体操と使い方、それぞれに相通ずるものを感じました。
子ども達に試すうち、自分にその効果を感じました。
もっと…もっと。
興味のあるセミナーや講座にも足を運びました。ネットも沢山見ました。
そして、川添先生に出逢いました。
新幹線に乗ってました!
実際にレッスンを受け、一言一句を聞き逃すまいと無我夢中。帰宅後、録音させて頂いたレッスンのボイスレコーダーを何度も何度も聞いてノートにまとめました。
その後、DVDでも勉強させて頂いています。
それまで勉強会で学んできたことや色々なセミナーのお話、全てが川添先生の導き方で自分なりに納得することができました。
指の形を整える方法も継続しました。
その効果を一番感じたのは自分でした(笑)
毎日、毎時間、生徒の人数分一緒にやる訳ですから…30人いれば一週間に30回、40人いれば40回!
自分のシナプスがそれまでよりも太くつながり、すごくピアノを弾きやすくなりました。
実証済みなので、私は意識して取り入れていますが、子ども達はそんなこととも知らずに私と一緒に鍵盤で遊んでいるかのようだったかもしれません。
また、指導する上で『脳を意識する』ということが私にとっては本当に大きな学びでした。数年前の自分よりはそんなことを意識しながら子ども達に声をかけられるようになったと思います。
音楽教室では電子楽器から入ります。
そこからピアノに転向されるお子さんや、エレクトーンを学んでいるお子さん、家でキーボードや電子ピアノで練習している子ども達に、本当に知って欲しいです。
ずっと自分が速いパッセージに苦労していたのは、手や指の形のせいだった、脳で意識ができていなかったからだと分かりました。学生時代よりエレクトーンの演奏の幅が広がりました。左手を避けなくても良くなり、タッチの弾きわけも意識できるようになり、更に面白くなりました。
ピアノもずっと楽しく面白くなりました。
ピアノを習っている子も電子楽器で練習している子が多いですが、今年の発表会の演奏を聴き、昨年とは明らかにタッチに成長を感じました。
指がクタクタだった子達も無意識のうちに指先でしっかり弾けるようになってきています。
知ることで変われる!
みんなに知って欲しいです。
川添先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
まだまだ、これから…ですが、一歩ずつ子ども達と共にまた歩みを続けていきたいと思います。